親友のカップルが晴れて6月に結婚式をあげることになり、なんと80人も親族の方含め集まる披露宴の司会を、二次会の盛り上げ役程度に考え引き受けてしまい、今にして「そろそろやばいな、さすがに」と打ち合わせをしてきました。
その中で彼女が掲げるコンセプトは「脱定番」。
ありきたりの披露宴じゃなく、お客さんが、そして自分たちが最も楽しめる形のパーティーにしたいとのことで、場所の資料を見ながらいろいろと話しました。
まずはタタキ台となる当日の流れを決め、それに伴い司会の原稿や、会場への依頼事項など、意見を出し合うことで細かな点が見えてきました。
食事を前に置いた形でのスピーチは私のホンネからすれば「ハヤクタベサセロ」だからそこでスピーチはうまくない、とか、式の主役が時間内でその辺をうろうろするのは演出からしても野暮だから花道をどこに作ろう、とか。
進行役としてはお客さんが「アラ?」という間を置かせずに展開する順序とか。
ここでは会場の人にこう動いてもらわないとならないとか。
今の仕事も全く同じです。
一つのものづくりに関連して、多くの人数が頭を使い、手を使う。
それがどう円滑に動くかを調整するという意味では、イベント運営と非常に似ているな、とこの仕事をしていて思います。
それを支障なく、なおかつ楽しいものとして選出するためには地味な仕込みと、アイデアを組み込んだ企画とをバランスよく配合したものであればあるほど、いろいろなニーズに対応できる完成度が高いものになるのではないでしょうか。
しかし、じゃあどこに何をどう組み込むか、というさじ加減においては「経験値」の高さに拠るところが大きいのですね。
頭では何をどうすべきかある程度分かっている、という人は少なくないでしょう。
しかし頭だけでなく実際の「経験値」をしっかり積むことでそれが更に練りこまれ、新たなアイデアがひょっこりと生まれたりもする。
うまくしたものだなあ。
天才ではない人にとっては、その経験値をしっかり積まないことでは、いい仕事はそうそうにさせてもらえないようになっているのですね。
友人カップルの幸せそうな顔を交互に見つつ「当日はどんな空気を作ることができるだろうか」と期待が膨らみます。
披露宴の司会は初めての経験ですが大事な仲間の晴れの舞台。
私の中に蓄積されたささやかな「経験値」をもって最高の舞台を演出したいです。
A君、Mちゃん、思いっきり楽しもうぜ!!