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第750号『自立のためのレッスン』

【飛ぶ?】

いま、大学と専門学校(どちらもデザイン系の学科)で非常勤講師として授業を受け持っている。
後期の授業(大学では3年生、専門学校では2年生)が始まり、学生たちとの遣り取りも楽しい。
しかし、一方でそろそろ就職活動も気になり、その重苦しい雰囲気も伝わってくる。

そして、多くの学生が進路に悩んでいる。

それは、学校やリクルート業者の設定するイベントや説明会を通して、教えられる(少し強い言
い方だが、押し付けられる)就職活動の流れ(フォーマット)に沿って、ただベルトコンベアー
式に乗っかっているだけではないかという悩みだ。
自分の生き方を自分で決められない悩み、と置き換えてもいいのかもしれない。

僕は一人の社会人として、そして、モノづくりを続けてきた先輩として、(仮に求められたとし
たら)彼らにどんなアドバイスをすることができるのだろうか?

一言でいえば、「頭の良い大人」になることだと、助言したい。
頭が良いこととは、試験や偏差値の成績が高いこととは直接には結びつかない。
僕の考える「頭が良い人」とは、ものごとを深く考えることができ、自分の人生を自分で決め
ることが出来る人のことだ。
つまり、「頭が良い人」とは「智慧のある人」とも言える。

僕は、いまマーケティングとウェブ制作を生業として、小さな会社を運営している。
賞与も退職金の保障も無く、休みの日でさえ仕事をしてることもしばしばある。
それでも、老後も(上手くいけば死ぬまで)自分の好きな仕事ができることを心から喜んでい
る。

経験的に確信をもって言えることがある。
人が成長するための、最もシンプルな方法は本気で仕事をすることである。

98歳まで現役で、作家活動を続けた宇野千代に仕事に対する態度を教えていただいた。

”どんな仕事でも、仕事というものは、一生懸命にしておりますと、必ず面白くなるものです。
どうやればうまく行くか、どうすればもっとよくなるか、と考えます。そこに工夫が生まれま
す。すると、ますます面白くなる。これが仕事を成功させるコツなのです。”

なるほどと、合点がいった。