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第602号『洋食弁当』

【芳味亭のお弁当】
【芳味亭のお弁当】

得意先と午後一から、気合いを入れて話さなければならない案件がある。
だから、昼メシはパワーの出そうなランチがいいと、人形町にある芳味亭の
洋食弁当にした。

人形町交差点から裏路地に入り、少し歩く。
この街の佇まいには風情がある。
何十年もここで生業を立ている鮨屋、居酒屋、洋食屋が軒を並べている隙間
に、新しい店も頃合いよく店を出している。
新旧のバランスがよく、町並みに絶妙なリズムがある。

新宿や横浜といった再開発が繰り返されているターミナル駅周辺には、こう
したリズムがない。
あるのは、チェーン店系の飲食店ばかりが幅をきかせ、画一的でノッペリと
した表層。

芳味亭のことである。
昭和8年(1933年)横浜の「ホテルニューグランド」の元シェフ・近藤茂晴氏
が創業。
芳味亭は、街の人はもちろん柳橋や深川の芸妓衆、明治座で公演をする役者
や歌舞伎役者たちからも愛されてきた。

店構えは和風の設え。
格子戸を開けると、四人用のテーブル2卓と椅子がある。
上がり框で靴を脱ぎ、右に帳場とその奥に厨房が見える。
左に六畳ほどの部屋。
黒光りのする狭い廊下を行き、細く急な階段を上る。
さて、二階。
階段を上がると短い廊下があり、左右襖がある。
ボクらは、左の部屋に通された。
路地に面した窓から、春の陽射しが気持ちよく差し込む。
畳敷き十二畳ほどの部屋にテーブルがあり、その一角に座る。

ほどなく、小振りで品の良い重箱弁当が運ばれてきた。
上の段がごはん、下の段におかず。

蓋を開けると、デミグラスソースで煮込んだ柔らかな肉。
サクッとしたカニクリームコロッケと海老フライ。
酸味を効かせたポテトサラダなど盛りだくさん。

美味しものを食べると、笑顔に成る。
そして、元気が出てくる。
午後一の打ち合わせも、なんだか上手くいきそうな気がしてきた。

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