第9回 書いて聞いている。

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私の部屋から見える景色を気に入っています。
 
 朝もいいけれど、夜は格別です。

線路のそばの山の端っこなので、下の左側にまっすぐ駅まで線路が伸びており、その脇に国道が走っています。その先には駅の明りやはるか向こうの住宅の光などがきらめいています。端っこなので、音もそれほど聞こえず、ちょうどいい感じです。

  音を聞いています。ゆるいカンジがまったりとした夜の時間になんかしっくりきます。

 目の前には谷を隔ててまた小山があります。

その小山には、斜面を崩して住宅が建っているのですが、私の部屋の前だけは、斜面が急すぎるために山のままで、木々が茂っています。

 ちょうどその小山のてっぺんに家が建っていますが、家は木々で見えず、2階の三角の天窓みたいのだけが覗いており、まるで山小屋のように見えるのです。こちらからは、山の上のちょっとした山荘のような雰囲気です。

子供のときそれほど気にしていなかったこの景色も、年齢を重ねてこうして見てみると、本当にいい場所に家を建ててくれたと、今更ながら両親に感謝します。

  そして、その景色を夜更けに眺めるのが結構好きです。そして、その景色を眺めながら今夜ふいに浮かんだことがあります。

 「私の文章は、皆さんに書きながら、自分自身に聞いているのだ。」

 そんなことに気づくのに、なんと今までかかっていました。

 このブログを書いて以来、いろいろな人と話すとき、このブログの話が出るときがよくあります。

どうしたって書いた人間としては、感想を聞きたくなるのがホンネですが。 決して無理に聞きません、ご心配なく(笑)。

  でもそこで聞く意見は、どれもこれも新鮮。

 十人十色。かと思うと、全く同じことをいう人も複数いたりもする。

誰が何をいおうと構わないし、何を感じてももちろんいい。しかし、私としてはほんのささいなことであっても「おもしろい interesting」。

 それに悩んだり、苦しんだり、そんな領域などまだ到達できない私にとっては、でもなぜかおもしろい、どこが私にとって魅力なんだ?と思っていました。

そのワケが、いつもの夜景と山の影を眺めながら、突然分かったということです。

 「私が書いたものに対してもった何かしらの感覚」について聞くことや、「自分が書いたときの感覚に関して話をすること」は、逆に私自身が何を感じたのかを、書いたときよりもクリアに感じることだったんだ、ということ。だから面白くないワケないですね。

 まてよ・・・皆さんはどうなんだろう?

 皆さんは知っていましたか? 私はなんと今日分かりました。でもこれって楽しいことじゃないですか? 「自分をもっと知る」ってこと。

え?そうでもない?

・・・・・・。。

 
お、深夜線路を整備する工事車両の音ががらがら、ごろごろ、聞こえてきました。夜景を見ながら、好きな音を聞きながら、今日という日の幕を下ろすとします。

 ここまで読んでくれた皆さん、どうもありがとう。

 おやすみなさい。

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