以前にも書きましたが、パソコンには「魔力」があります。
そんなに書くことがなくても、あえてメールをしてしまう。
それほど必要でないのに、ウェブサイトサーチしてしまう。
暇なわけじゃないのに(汗)。
最初にお断りしておきますが、だからといって期日を遅らせた納品などは許されませんし、そこはキッチリやりますよ。
けどその過程では、そのように独自のペース配分があるということです。
それはなぜでしょうか。
意志が弱いとか、仕事への意識が低いとかといった一般的な批判はちょっと脇へおいておきます。
言い訳の一つとしていわせて頂くと、私たちの仕事は、形で決められたものも当然ありますが、企画系のものを考えるときは、いかに面白い情報のヒントを探しているかというのも非常に重要なことだと考えます。
なので静かに溜めた考えを整理し、それをどう伝えるか考えつつ書くときは静かな真夜中のほうがどうしても集中できたりするわけで、結果夜中の3時などになってしまったりと、時間が非常に不規則な仕事だと思います。
まあ、このスタイルがいいとは決して思っていないのですが、アイデアを形にする企画という仕事はそのあたりの部分も必要だと勝手に自己弁護をしたわけです。
それは許して頂くとして、じゃあそれで頭をまとめつつパソコンでスラスラ企画を書けるかというと、ことはそんなに単純ではないのですね。
文章の羅列では企画としての面白み、構造が分かりづらいので、それを図式化できるツールがあるから大丈夫かというと全然そうではありません。
そこでこの間アトリエでホワイトボードに思いつくまま書いているうちに、パソコンの前でうなっているときに比べなぜか頭の中がクリアになっていき、足りなかった情報や必要な事項が後から頭にわいてきたのです。
「そらそうや」「当たり前でしょ?」という方ももちろんいらっしゃるかと思うのですが、私も改めて「やはりキーボードを押して書くのと手を使って書くことは何か頭の中で違うことが起きたんだ」と自分のリアルな感覚として感じたのです。
以前NHKの番組で人間の脳に関しての研究結果をやっていて、パソコンで作った音声と母親の音声とを聞いたときに、脳の前頭葉の部分が熱を出して反応しているのがをモニターで見たのです。
私は先ほどの感覚とその番組の内容をオーバーラップさせ、実は手も同じで、自分の手を使って書くことで脳が活性化したのではないか!と大げさに考えたわけですね。
まあ科学的にも実証されている訳で、それはそうなのかもしれないけど、それを実際に感覚として感じることができたのはとてもよかったと思います。
やはり人間はアナログな流れや動きの中でこそ脳が動くのだ。
もちろんパソコンによって何か違うところが活性化することがあったとしても、私はあくまでもそのアナログな部分で勝負したいなあ、と思うのでした。