京都に行きました。
1日目の夜は雨でした。あいにくでした。 しかも時間もない。
しかし、そんな中2年弱振りに訪れた私に、京都を思い出させてくれたのは「味覚」でした。
「おばんさい」という何ともいえない響き。
語尾を断定しない、はんなりとした抑揚。
小鉢の中の一手間。 魚の照り焼き。 だしとみりん。 京野菜(実はよく分かってない)の漬物。 だいこんの煮物。
量が少ないのはしょうがない(笑) 京都ダカラ。と根っから東国者の私は思ってしまうのですが。 やはり無粋なのでしょうか、東国者は。
何年か前、王城の地へ魚介類を日本海から輸送するのに使ったといわれる「鯖街道」を走ったことがあります。
京都市外を抜け、どんどん盆地を抜けるように山を登っていく山中の路肩に、ちゃんとした店構えのすし屋が、「どん」と出現するのです。
味はいわずもがな。 青魚、特に鯖は私の中ではマグロとも競るくらいのグレードの魚なのです。
それを思い起こすに、そのような長い長い歴史の中で培われた「何か」(あえて伝統とはいいたくないのです)が、今の京都の町にある、ほんのちょっとした居酒屋でも、何かしらの形で残っていると思うのは、やはり無粋な東国者の推測でしょうか。
出張だったので、その仕事の内容が、それとは全く「超対照的」な最先端のことだけに、それも私の五感に感じました。 そうなんです。 「古きよき京都」はもちろんあるけれど、それとは対照的にで尖がっているところは尖がっている。
俗にいう「京都」は堪能できなかったけれど、しっかりと京都は私の中に、自らのイメージを残してくれました。
・・やるなあ、京都。
以上、出張報告でした。