みなさん、ムヒカ前ウルグアイ大統領をご存知でしょうか。
本名ホセ・アルベルト・ムヒカ・コルダノ。愛称エル・ぺぺ。
2010年より2015年まで、ウルグアイの大統領を務めた政治家です。
私も数年前まで知りませんでしたが、Facebookかなにかでその存在を知りました。
大変な貧困家庭に生まれ、1960年代軍事政権下のウルグアイでゲリラ活動に従事、6発の銃撃、4度の逮捕、13年間近い収監。
現在の彼のなんとも言えない優しい表情からは想像できませんが、筋金入りの「闘士」だったそうです。
1995年下院議員選挙で初当選、2009年の大統領選で前大統領を破り大統領になりました。
彼の名を一躍有名にしたのは2012年、環境の未来を決める会議である地球サミットでのスピーチ。
彼は現在の狂気とも言える裕福な国の発展と消費のモデルに疑問を投げかけ、グローバリゼーションへの警鐘を鳴らし、共存共栄の議論の呼びかけをし、世界中から賞賛を受けました。
約10分のこのスピーチ、言葉は分からないまでも、彼の思いが伝わってきます。
https://youtu.be/jwbaoi6a4BU
私生活での彼は大統領としての報酬を9割寄付にし、愛車はボロボロのフォルクスワーゲン。議会でもサンダル履きで閣僚のあいだに座るその姿はまるで「そのへんのラテンのオッサン」(笑)
大好きなのは花の栽培で、在任中も大統領公邸には住まず、首都郊外の質素な自宅で暮らしていたのだそうです。


きさくに日本のテレビのレポーターを自宅に招き入れ、日本の子供達へメッセージを送ってくれたその姿をご存知の方も多いのではないでしょうか。
そんな彼が、ついに初来日することが決定したと先日Facebookで発見し、大騒ぎになりました。
4月7日、東京外語大学での講演が予定されているそうですが、残念ながら在学生のみ対象とのことで、一瞬で満員になりましたが、ロビーのモニターで講演の模様が流されるとのことで、私と妻も友人らと行こうと考えています。
世界中の流れのなかで、どんどん日本がおかしくなっているこの状況において、彼の来日は多くの人に対して、よくも悪くもこれからの未来を考えるうえで大きな影響を与えると思います。
テレビでも大きな話題になることが想像されますが、どんどん自由な言論が圧力で抑えこまれている日本のマスコミが、どこまで彼の来日を取り上げるか、現段階ではなんとも言えないというのが正直な気持ちです。
彼を盲目的に支持するつもりはありませんが、少なくとも彼は「知行合一」に努めていると私は思います。
大きな疑惑がありながら病気を口実に、公の場に出てこずに逃げたままのどこかの国の元大臣とは違うな・・・と悲しくもありますが、少しでも日本の国民が彼の来日で、本当の政治とはなにか、と考えるきっかけになってくれることを望んでいます。