昨日「フタバから遠く離れて」の上映でお世話になったお友達のSさんが担当している映画「選挙フェス」の試写会にお招きいただき、見てきました。
この映画は、2012年夏の衆議院選挙に緑の党グリーンズジャパンの推薦で立候補し、全国的には無名の存在だったにも下変わらず「選挙フェス(フェスティバルの略語。音楽系のイベントでよくこう呼ばれる)」というネーミングで選挙活動を開始し、17万6970票を集めて大きな話題になったミュージシャン 三宅洋平氏を追ったドキュメンタリーフィルムです。
監督は1980年生まれ、私より一回りも下の杉岡太樹監督。ニューヨークで映画を学び、2012年に映画「沈黙しない春」で長編映画デビューされた新進気鋭の監督です。

公式サイトでは、「17日間資金に恵まれることもなく、参議院選挙に立候補するために必要な供託金600万円も100日に渡る「ドサ回り」で集めた。
公示日前は「売名行為」と一瞥をくれることもなくスルーされていた新人候補・三宅の状況が一変したのは、彼がギターを鳴らしながら語る「街頭演説」が始まった時だった。」と書かれています。
私も期間中、新橋で彼の演説を目の前で聞くことができましたし、 渋谷の駅前を埋め尽くしたときの様子は、ネットで共有しました。
三宅洋平(選挙フェス@渋谷ハチ公前)2013/07/14
https://www.youtube.com/watch?v=bPgwbqSHNhY
とにかく「言葉」がよい。理論的でありながら人が自然ながらにして持つ観念的な部分にも訴える彼の言葉に、多くの人が大きな勇気をもらったと思います。
ベルギーで生まれ、その後日本に帰国した幼少時代の彼は、多様性に適応するのが苦手な日本での生活の中で、独自の感覚を育んでいったのでしょう。
その後早稲田大学を卒業し、一時はリクルートへ入社しサラリーマンを経験するも、ミュージシャンの道を選び、 全国のインディーズシーンでは有名な存在でした。
そんな彼が「売名」と揶揄されながらも、生業である音楽活動を中断してまで決意したその行動は、日本人の政治への意識を高めるという意味において、本当に大きな貢献だったと思います。
ヒゲにビーチサンダルにギターの出で立ち。
原発事故後に沖縄に移住、自給自足を中心にしたライフスタイルを実践しながら、自らが目利きしたさまざまな商品を扱う「三宅商店」の経営者でもある。
そんな彼のキャラクターやライフスタイルは、今の日本の社会では決してメインストリームではないかとは思います。
しかし、この国の中で彼を支持し、彼の言葉や歌に、自分なりのよりよい社会を作るためのアクションを起こした人が17万人以上もいたということなのです。
昨日の試写会では、監督の他にも以前よりお世話になっているマエキタミヤコさん、三宅氏はじめ松戸のラッパー市議ことDELIさんなどを映像で追い続けている横川圭希さん、先日地方選で世田谷で立候補された岡田てつおさんらと一緒でした。
311前には全く知り合うきっかけもなかった方々とこうして久しぶりに再会、同じ思いを共有できるということも、三宅さんの、そして皆のつながりが確実に根付いているということなのだと思います。
そんなことを思わせてくれたこの映画「選挙フェス」は、7月4日より東京ユーロスペースにて上映開始。
現在、広報宣伝などは寄付を中心としたクラウドファウンディングを実施中です。
来週の月曜日までが締め切りですので、賛同いただける方はぜひご協力ください。
横浜でも上映を計画されているとのことで、その際には何かイベントを組むかもしれません。
またお知らせいたします。