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第89号『もうひとつの格差』

5月の連休、皆さま、いかがお過ごしでしたか?

今年は、うまくやれば9連休、11連休と月の3分の一にも当たる日数を休暇に当てられる大型連休だったと思います。
そして好景気も後押ししてか、連休初日に成田に押し寄せた海外レジャー組はおよそ5万人とか、JRグループ6社によるゴールデンウィーク期間の利用状況のまとめでは各新幹線とも前年に比べ平均9%増とか、陸空ともに誠に結構なようでした。

おそらく大型連休に湧く人々は、勝ち組に属する人々なのでしょう。
それでは、負け組の人の連休は、どうなのでしょうか?
おそらく負け組の人々は、こうした世間様のお楽しみに参加出来ないで、楽しく過ごす人々を横目で見て暇を囲っていたのではないでしょうか?
もちろんこれは憶測に過ぎません。

格差社会について、その実態については意見が分かれるところですが、しかし、負け組と言われる人にとっては大型連休は恩恵どころか、苦しみであるに違いありません。
とりわけ顕示的なライフスタイルを是とし、それを煽る劇場型社会においては人並みであり得ないことは、格差を大きく実感することでもあるからです。
大型連休は負け組にとっては負けを思い知らされるときでもあります。

「連休明け、やっと仕事にありついてほっとしたよ、10日間出る一方の暮らしだったからね」。
電車内で小耳に挟んだ二人に労務者風の会話はきびしい現実でもありましょう。

楽しそうな行楽地のニュースを見つつ思い至るのは競争社会の光と陰、経済的な格差と背中合わせに在るもう一つの格差、心理的な格差の存在です。
いまの格差の存在・進行については内閣府の調査によれば、若い世代ほど賛成する傾向が強いとのことですが、それは若さへのうぬぼれ、将来への見通しの甘さ、計画性のなさでもあり、ある意味では刹那主義の現れでもある気がします。
こうした傾向をもつ若い世代は、また個人主義と拝金主義でもあります。
刹那主義、個人主義、拝金主義の3本柱が格差を推し進めたらこの国はどうなるのか?

そしてふと思い出したのは、かつてワシントンデーにNYに出向いていた折り、目にした西海岸に旅立つ豊かな人の群れと同時に、人気が乏しくなったダウンタウンで、ドロップアウトした人々のやけ酒を飲む荒んだ光景でした。
まさに勝ち組と負け組が際だつ怖い社会を垣間見た気がしたものです。

それではこうした怖い時代に向かう世の中に対して、マーケティングコミュニケーションは何が出来るのでしょうか?
幸いなことに、これからの時代、若者世代は少なくなり高齢者が人口構成のなかで大きな比率を占めて来ています。
そして企業は若者中心のマーケティングを高齢者のそれへと切り替えて行かざるを得ません。
その結果、高齢者のもつ老成した価値観を見据え、それに応えることが企業活動の常態となるでしょう。
はかない期待かもしれませんが、こうした動きは、格差社会の表出にある程度の歯止めを掛けることになるかもしれません。
例えば、エコ、スローライフ、ロハス、など消費先進国での21世紀の暮らしを導きそうなやや老人っぽいモノよりは心に軸足を置いたキーワードにもう一つの格差を低減していくカギがあるように思えます。

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