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第201回『分析力を考える』

▼「ニューノーマルの時代」での勝負ツール

 2年前、起こった世界金融危機はある意味、時代の転換点ではなかったか?マーケティングでの認識です。
そしてあの「リーマンショック」以来、景気が元に戻ったとしても、すべてのビジネスのやり方やルールが変わったのかも知れないという考えが支配的になってきています。
ニューノーマルとは「新しい現実」の別の表現です。
こうした現実は、もしかしたらいままでのルールだけではなく、ビジネスが立脚している資産も通用しなくっているかもしれません。こう考えると分析力、とくに「己を知ること」が今ほど求められる時期はないでしょう。「己を知り、相手を知ること」はビジネスの基本であることはいまさら言うまでもありません。しかし、基本を知っていることと、この基本が本当に身についているか?日々の活動に生かされているか?とはどうも別のようです。
 また分析の対象も相手を知ることに軸足が置かれて、己を知ることにどれほどの努力が払われているか、には疑問と危惧を抱いています。

▼調査という幻想

 最近ある会議に出ていましたら、さる得意先から活動状況を知りたいと言うオファーがありました。
詳細は申し上げられませんが、そのとき私が申し上げたのは「自己分析」とそれを売り物にする方法の検討です。
思うに得意先のニーズは、同社の活動と関われば、どのような可能性が見いだせるか?と言うことと推定たからです。
 IT導入期では、まずはビジネスツールの新規性が売り物でした。これは今も変わらないことと思いますが、同時にそれへの幻想も薄れてきたのも、また事実です。
 ビジネスの目標は「収益をあげること」。そして「差別化」を通じて成長を考えることで、それ以外のニーズはありません。
 また同社のような小企業?に関心を得意先が持つのは、量的なデータを背景による情報提供ではなく、生活者のある断面でのビビッドな情報ヒントではないでしょうか?
「情報」と言うとすぐデーターマイニングだのコンジョイント分析などが頭に浮かびます。
官庁的な組織や企業では、調査の信憑性が問われ、即「量」と手法、さらに権威が問われましょう。
しかし、こうした調査から導かれた知見が、市場での成功を約束するか?と言うと答えは「否」。膨大な調査は、「大丈夫か?症候」の安全担保の手段に過ぎないことは多くの失敗事例で明らかとなっています。
 マーケティングには、難しいコトバが飛び交いますが、それらのほとんどは、たわいのないことをさも権威ありげに表現しているに過ぎません。
ましてや、小規模なビジネス活動の分析に調査屋と言う専門家の知識は不要です。極論すれば「害あって益なし」です。

▼足元に埋もれている貴重な財産

 どんなビジネスにも顧客はいます。そしてビジネスとは顧客とのふれあいの経験であり、ビジネス資産とはこの経験の蓄積です。
そしてこの経験をどのように生かすか?生かせるか?がビジネス発展のカギでもあります。「大は大なり」に、「小は小なり」の財産が足元にあることをもっと自覚すべきでしょう。
 日常的な経験を経営資源にするには、それなりの方法がもちろん必要です。
お客との触合いで、得られる情報は沢山あります。例えば、いわゆるデモグラフィックな情報、さらにお客のパーソナリティ、売り場・接客への反応、ライフスタイル、伝播能力や嗜好、生活価値感など、例を挙げたら切りがないほどです。
仮にこうした情報が集まられず、分析ができないのなら、一体、なにを今までしてきたのか?を反省しなければなりません。
さらに以上の情報は・調査のための調査によるものではなく、それなりに活かすことが前提です。したがってもし「生きた情報」の調査専門家と言うのなら、あなたを含めた当事者以外ないからです。
専門家を起用すればスマートな報告書は得られますが、それにはお金も掛ります。それ以上に大切なことは「貴重な財産」の無駄遣いです。

▼話題の「オシャピー」に学ぶもの

「オシャピー」ってご存じですか?
私は不勉強ながら知りませんでした。簡単に言えば「渋谷系」のファッションのトレンドのようで、不況が常態のファッション界で注目の元気なファションです。
おもしろいのはデザイナーが皆まったくの素人だと言うことです。膨大なデータがベースを資源としていると言うよりも、極めて限られたデータ、感性を活かしつつ大成功を収めているファッションだと言うことです。
即ち、渋谷系のファンである「オンナノコ」が着たいデザインをコンペという手段で潜在的なニーズを収集し、数名のプロがそれらを評価し、製品化していることです。
 この背景には・109売場、ファッションメーカー、雑誌社が仕掛けているようで、ツールとしては、ブログ、ケイタイなどによる裏付け情報や人気予測も収集しているようです。が、いずれにしろ量よりも定性的なアプローチ。調査の常識的には109空間にある多様な情報にフォーカスした広がりが期待しにくい手法です。素人はもとより、美容学校の生徒、キャバクラ嬢、カリスマ店員、マニアなどを製品開発に巻き込むと言う考えは、権威や世間体を気にする「大手」では到底受け入れられない「オシャピー」思考でしょう。しかし、どうあれ「自己分析」に起点を置いた「ニューノーマル」の時代での成功事例であることには変わりはありません。
「やるニャン!」、です。

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