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第138回『復活した「プロシューマー」』

 最近、プロシューマーという言葉をよく耳にします。
ずいぶん懐かしい言葉ですが、なぜこのプロシューマーが話題に供されるのか、考えてみたいと思います。

 この「プロシューマー」は、ご承知の方も多いでしょうが、生産者Producerと消費者Consumerを付け足した造語です。今から40年前、A/トフラーが著書「第三の波」で紹介したコンセプトです。この「第三の波」とは、農業化の波、工業化の波、そして次に来るのは「情報化」の波で、情報社会到来を革命的な波として予見したことで有名です。こうした時代の潮流にあっては情報の交換が盛んとなり、消費者は生産者からの製品を一方的に消費する存在ではなく、自身のニーズを情報化して生産者に提供し、それを通じて主体的な存在「プロシューマー」として生産に関わると言う主張です。

 この考え方を受けて、その後のマーケターは、消費者を生活デザイナーとして定義し、いままでの消費材は完全パッケージとして提供するよりも、むしろ生活デザインを行うための部品パーツとして提供することが必要だと言う考えを広く浸透させたことは周知のことかと思います。その考えの典型的な表れが、Do It yourself。カタログが生活デザイナーの生活デザイン設計へのガイドとなり、併せて東急ハンズやロフトなど、さらにはホームセンターなどの生活部品屋という新業態が生まれました。

 それではいまなぜこのプロシューマーなのか?それは社会が直面しようとしているweb2.0の時代を抜きには考えられません。

 つまり情報社会の進展は、消費者・生産者の関係にある情報支配力の構造を大きく変えてきているからです。そしていまや製品開発力・技術格差、価格格差、サービス能力など比較され従来の情報による優位はフラット化されつつあり、ある意味で生産者は丸裸で消費者の前に立つことになったといえます。
極論すれば情報支配力は消費者側に100%移って来ている逆転の現実が生まれています。そして消費者はいっそう情報ベースによる生産者Producerへと変化して来ているからです。

 この逆転は当然マーケティングの革新を要求することでしょう。web1.0の段階であればかつての時代のように消費者との対話が基本であって済んでいたかも知れません。技法的には精緻なアンケート、多彩な分析技法で消費者のニーズを探索し、それら知見を製品に反映せることが有効と期待も持てました。

 しかし、web2.0では、情報の寡占による生産者優位は失われ、すべてのプロダクトは限りなくコモディティ化していきます。同時に情報の氾濫によってプロシューマーには困ったことですが、プロデュースの行き場が見えなくなっても来ます。

 その予兆としては今の若者達の「無欲」現象、そこでは「欲しい対象」がないことです。
正直、欲しいモノがなければ、いくら精緻なアンケートや質問技法を講じてもムダというものでしょう。

 最近、30代までの世代はすべてバカ世代と若者世代を切り捨てる大胆発言が話題となりました(ニューズウィーク6月)。判らないから切り捨てるのはかんたんですが、それは余りにも不毛です。変化はチャンスであることはいつの時代も変わりません。

 消費者がすべて「プロシューマー」となっていく現実の激変、変化はすばやくしかも加速的、まさにプロシューマーをどう取り込むか?が緊急の課題です。

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