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第577号『居酒屋にて』

【神田三州屋】
【神田三州屋】

会社を設立して、神田佐久間町に事務所を構えた。
その後、内神田に移る。
そこも手狭になり、人形町にほど近い浜町にアトリエを持った。
数年前、浜町を引き払い、現在は横浜にアトリエを、神田錦町に営業の場を持ち
動いている。

気がつけば、神田や浜町、人形町といった街場に事務所を構えている。
理由はいくつかあるが、その一番は馴染みの居酒屋があるからだ。

神田なら、三州屋・大越・・・
人形町なら、笹新、釉月・・・

こうした店は、日々の生活の延長線上にあり、身に滲みた美味しさを感じさせて
くれる。
それは、データだったり、コストパフォーマンスに敏感で、いつも賢い消費者風
に振る舞うこととは違う。
所謂、「グルメ」とか「食べ歩き」とはまったく別次元の美味しさがそこには存
在する。

そして、いい居酒屋のある街は、すべてにおいて、マニュアルで動いているよう
なチェーン展開の店が、闊歩することを許さない、どことなく大人びた風情がある。

それは、恐らくそれぞれの店が矜持をもって、自分たちの生業を立てているから
であろう。
だから、店が客にやたらとへりくだることもなければ、客にあれこれ指図する店
でもない。
その上で、客が店に育てられ、店も客の頃合いを上手に理解してくれる。

まだ、日の高いうちから馴染みの面々と、その店らしい空気に包まれての一献に勝
るものはない。
喩えれば、町内の原っぱで草野球をする少年のような気分である。

居酒屋とは、いわば生活の細部に入り込んだ細胞の一部といっても過言ではない。

さて、今宵もここで一献やるか。

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