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第341号『壊れかけの電機髭剃り器』

【7月の夕日】
【7月の夕日】

電化製品の寿命がどのくらいあるものなのか知らないが、いま使っている電機髭剃り器がだいぶくたびれてきた。
ひっかかりが多く、時々チクリと痛い。
修理にも出したが、肝心の切れ味が落ちてきているのかもしれない。
この髭剃り器は8年前の7月、3年間の闘病生活の末に永眠した弟の形見に貰ったものだ。

使わずに持っているか、あるいは使うかと迷った。
そして、なんとなく弟を近くに感じていられそうだったので、普段から使うことに決めた。
弟が使っていた時から数えると、10年以上になるのだから、切れ味が落ちて来たとしても仕方がない。

気に入って大切にしているモノや、愛情をかけている人の関係ほど、なぜか壊れやすい。
なぜ壊れやすいのだろうか。

それは、1つの暗示なのかもしれない。
きっと、新たな関係へと成長するための、別れ道にさしかかっている時なのだ。
この時、修理して使い続ければさらに深い繋がりが生まれるが、修理しなければそこで終わる。

モノであれ人であれ、誰しも壊れた関係を修復して、さらに良い関係を築きたいと願っている。
でも、終わるという必然の時もある。
終わりがあるから永遠を願い、永遠が無いことを知り、終わりまでの時を愛おしむ。

「兄ちゃん,もう少し丁寧に使ってよ」と、弟の声が聞こえてきそうだ。
チクリと痛いが、もう少しこの壊れかけの電機髭剃り器を、使い続けてみることにするか。

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