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第324号『処方箋がない』

【雨に煙る滑走路】
【雨に煙る滑走路】

サッカーのまねごとをして、足の人差し指を打撲した。
週末の散歩はあきらめ、長椅子にゴロリとなりながらTVをつけ本をながら読みしていた。
幾つかの報道番組や、果ては「新婚さんいらっしゃい」まで見るともなく観た。
映し出された事象の大方はどうでもよいことばかりであるが、気になることがあった。

異なる番組で見た、妻子を持つ30代の男性ふたり。
方や報道番組で、老人介護の現状を特集した番組に登場した元介護士。
もう一人は「新婚さんいらっしゃい」に出演した、新聞社の契約社員として働いているという男性。
元介護士は専門学校を出て資格を取り、老人介護の仕事をしていたが手取り13万円。
あまりの給料の安さに、家族を養えず辞めたという。
一方、新聞社の契約社員として務めている男性は月給20万円。
大学卒業後、イギリス留学までしている。
これじゃ、資格も学歴もなんの保証にもならない。
彼らの賃金がそれぞれの努力に見合っているのだろうか。
そんな疑問が浮かんだ。

J・Kガルブレイスの『満足の文化』によれば18世紀後半から始まった資本主義の歴史は、結局のところ「各時代の満足している上層階級に都合のよいものであった」と総括している。
その上で、市場原理を重視し規制緩和を主張する「マネタリズム」こそ、現状に満足している階層に適応した経済政策であると。
レーガンから始まり、小泉までの流れは経済の活性化と同時にガルブレイスの予言通り驚くほどの格差が生まれた。
先の衆議院選で、多くの日本人は自らの努力に見合う代償が得られるのではないかとの思いで、小泉構造改革を是とした。
そして結果、真逆なものとなった。

経済成長がすべの問題を解決する、という幻想からそろそろ抜け出す時がきている。
しかし、その処方箋をいまだ、誰も手にしていない。

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