第219号『不易流行』

【観覧車】
【観覧車】

必要なレポートは、積み上げた書類の山の中程にある。
そのはずと、探してみるが見つからない。
もしかしたら、イスの後ろに積み上げたもう一つのほうかもしれない。
こうして、あれこれ1時間もの時間を費やしている。
もう、我慢も限界である。
ともかく、机の廻りが書類やら本やらで、うず高く積まれ、身動きにも不自由している有様だ。

意を決して、掃除をすることにした。

昨年末から今年始めにかけ、初めての著作「企業ファンサイト入門」の原稿を来る日も来る日も書いては修正し、書いては修正していた。
気が付けば、机の回りは資料の山が幾つも、幾つもできていた。
忌々しいと思いながらも、ひょっとして使うやも知れないと思い、捨てられずそのままに放置していた。
年が明け、2月に出版社への入稿が済み、その山は一時消えた。

しかし、またしても事態は同じ様を呈している。
今度の山は出版に絡むものではないが、気が付けばまた、資料の山また山である。

今年、3つほど大きなプロジェクトに参加させていただいていたが、それもなんとか先が見えてきた。
ここで掃除をしなければ、絶好のチャンスを逃すことになりそうだ。

一気に片付けようと、整理魔の知人にその極意を聞いた。
曰く、その極意とは、「捨てることなり」だそうだ。
しかも、見ずにただただ、勢い良くゴミ袋にドンドンと放り込むことなのだと言う。

その姿を想像するに、捨て去ることの衝動と快感には抗し難いものがあるが、やはりそこは小心者故、そうゆう訳にもいかない。
結局、捨てる資料と保管する資料に分けてはみたのだか、なんのことはない、気が付けば大半が保管する側に移し替えただけと相成った。(^^!
ともあれ、なんとか体裁だけでも机の回りが片付き、コーヒーカップを置くスペースも出来きた。
捨てるからこそ、新たなものを入れる準備ができる。コーヒーをすすりながら、今年1年、仕事を通して学び少しは進化することができたのかと自問してみる。

「捨てる」ものと「保持する」もの、「変える」ものと「変わらない」もの。
「不易流行」こそが、進化するための唯一の方法である。
果たして来年、どれほどのものを捨て去ることが出来るであろうか。
そのためにも、また新たなチャレンジをしなければ。

今年一年、ファンサイト通信をご高覧いただき、ありがとうございました。
今年は、今号で一先ず終了させていただきます。
来年は1月12日金曜日より、ファンサイト通信220号をお届けします。
皆様、来年もよろしくお願い申し上げます。

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