本日(5/28)、話題のiPadが日本でも発売されました。これからしばらくは、日本国内からどんな反響が伝わってくるのかが楽しみです。
iPadの登場で電子書籍をめぐる話題が過熱しています。日本の大手出版社からもiPad向けの電子書籍をリリースするというニュースが出てきましたね。人気作家とともにに日本の出版社の存在感をアピールするつもりが、虎の威を借る狐のように見えて仕方ありませんでしたがw。電子書籍をとりまく熱気には、海の向こうとこちらとでかなりの温度差があるように感じますが、日本国内には電子書籍市場を作っていこうという有力な動きは見当たらないように思います。否応なく外圧によって市場が変化させられていくというのが近い将来ではないかと想像しています。
さて、書籍だけではなく雑誌にも電子ブームがやって来るのでしょうか? 先日開かれたGoogle I/Oというイベントで興味深い電子雑誌のデモがありました。
Google I/Oは技術者向けのイベントで、その基調講演では新しいビジョンや技術が紹介されて話題になります。今回はHTML5の話題の中で新スタイルの電子雑誌が紹介されました。iPadなどのデバイスを意識したデモではありませんが、HTML5というオープンな仕様の上でこれほどのビジュアル表現が可能になっていることが何とも素敵です。3分ほどのデモ動画があるのでご覧ください。
Sports Illustrated Magazine – HTML5
今年の始めごろには、AdobeがWIRED誌を電子化するというデモもありました。2月のTEDカンファレンスで紹介されたもので、デモ動画の中で垣間見られる画面(誌面)の動きや操作感には興味深いものがあります。こちらはInDesignという定番のデザインツールを使って作られているところがポイントです。デザイナーが使い慣れたツールの先にこのような電子雑誌があるというわけです。デモにあるWIRED誌は今夏のリリースを目指して開発中なのだとか。
TRANSFORMING THE MAGAZINE EXPERIENCE WITH WIRED
書籍、雑誌を問わず、電子化するためのツールや仕組みは次々と進化しています。オープンな仕様や技術、ツールも使えるものが揃っているので、アイデアを持ち込んで挑戦する価値は大きいと思います。国内でも活気のある展開となることを期待している今日この頃です。