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第96号『石橋を叩く』

最近、企業の新規事業に関するコミュニケーションにまつわる仕事をお手伝いすることが多くなっています。
それだけ企業活動が活発となり、また企業の明日への成長を導くために新事業の開拓がかつてなく必要となってきた時代の表れでもありましょう。

そうした動きの一端に身を置きつつ思うのは、多くのそれが「出たとこ勝負」に近く、また参入しようとする市場もいずれもが一見参入に際して障壁が低いと思われる市場ばかりではないか?と言うことです。

とりわけ不安に思うのが、どこでもやっている事業、自社の資源を安易に評価してそれを市場参入の其本としていることです。
つまりは成功の裏付けはどこにあるのか?
競合に勝てるのか?
何を目指しているのか?
明確な回答がどうも十分に用意されていない気が私にはするのです。

最近、自治体の破産で話題となった夕張市についての報道をTVで見ていたのですが、
「座していても破綻は免れないから可能な限り資金を投入した。その結果の破産、やることはやったけれど残念」
という発言が随所に聞かれました。
これは一見かっこうよく聞こえますが、まさに無責任極まりない発言ではないでしょうか?

失敗は仕様がありません。
しかし、失敗したらそれを見据え、あの手、この手と従来とは異なるやり方を検討しなかったのでしょうか?
さらには遡れば事業を計画する段階で、事業の展開をどれくらい見通していたのでしょうか?
夕張市の持つ資源は、それに耐えられるものだったのでしょうか?
疑問はいっぱいです。

夏のひととき山本七平氏の「日本はなぜ敗れるのか」を再読。
「最初の半年ぐらいは思う存分、あばれまわってご覧に入れる。だがそれ以後は予測がつかない」
と言う真珠湾攻撃で名を馳せた山本五十六総司令官の発言を目にしましたが、こんなセンスの人達が帝國日本をリードしたのかとぞっとしました。

また恒例の終戦記念番組では、やられてもやられても繰り返すステロタイプ化した「万歳攻撃」が米軍の格好の餌食であったことも報道されていました。
こうした見通しや反省のなさが、300万人とも言われる戦死者に結びついたことは許されるものではありません。

かつてお世話になったブリヂストンの石橋正二郎氏は、
「他社がかんたんに参入できる市場に興味を示してはならない、他社が追いつけない技術でなければ新規事業化してはならない」
と全社員を戒めたそうです。
その結果、石橋を叩いても渡らないBSと陰口も叩かれつつも、それとは裏腹な大胆な投資で世界No1のラジアルタイヤなどの製造ラインや「2kmに一店と言われる」サービス拠点を構築し、市場を席巻、他との圧倒的な優位を実現しました。
ここに感じるのは企業人としての骨太さです

新規事業の失敗率は95%以上とも言われます。
それだからこそ、孫子や武蔵ではありませんが、計画には石橋を叩き、自ずと勝つ仕組みを創り上げたいモノです。

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