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第71号『デザイン作法』

デザインは、外側を飾ったり、形態を意匠するだけではないことは言うまでもありません。
デザインとは、視覚能力とカタチを創る能力をベースにした「知的活動」であると定義されています。
先日、ある人のお誘いで某大学でのロシア文学のシンポジュームに出掛けました。
私はと言えば、文学部出身であるとはいえ、門外漢、ましてやロシア語のロの字も知りません。
会場には露文の学生とバイリンないしはロシア系と見られる人々が集まっていました。
どうなることか?
でも結果は結構刺激的で面白かったのです。
テーマは「翻訳」でした。
これはこれで興味深く聴いたのですが、さらに惹かれたのが話者であるロシア作家のワーク作法です。
彼は執筆とは「プロジェクト」であると主張したからです。
彼は編集者と大衆作家との2つの顔を持った執筆者で、いまやモスクワでは村上春樹、吉本ばななと同じ人気を持っており、世界の多くの国で彼の作品が翻訳されベストセラーになっているとのことです。

最近、知的な創造作業では、対話が増えれば増えるほど知的な創造活動は活発になること、またこの知的創造の活発化は、個人が自分の仕事について強いビジョンを描くことだと言われています。
まさしく、彼は、組織、つまり出版社、翻訳家などからなるヒューマン・ネットワーク・・組織の目標と作家としての思い=イメージを同時実現するために「プロジェクト」の形成が必要であり、その成功のポイントはプロジェクトをデザインし得る人材の育成であることを強く主張したのでした。
彼の「プロジェクト」の示唆は強いインパクトを持っています。
それは、翻って我が身を見るに、あまりに戦略やビジネスを意識し過ぎ、実践者としての認識と行動が希薄化していることへの反省の思いに駆られたからです。
言い換えれば、彼の発言は、ナレッジワーカーよ、もしそうであればの話ですが、「知の創造と操作」はあなた自身で行うべきだ、と言うことなのではないでしょうか?

知的経済ヘの流れを前に、途方に暮れている私に少し光が差した夕べでした。

注)ロシアの作家 ボリス・アクーニン(悪人と自称)著作「堕ちた天使アザゼル」他

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