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第176回『JALに思う』

JALが倒産し、株が紙屑となりそう、子会社が削減される、OBが年金の減額に同意した、お客のため込んだマイレージはどうなるの?
2010年年明けの最大の話題ですね。
再生JALのCEOにはあの稲盛さんが・・・。
そんなわけでJALについて考えてみました。

▼考えてみるとJALって何なの?ということです。

航空業界のことはまったくのど素人ですが、鶴と日の丸を取り去ったら何ら特徴のない飛行機会社ではないでしょうか?。
確かに戦後日の丸を着けた飛行機が世界の主要都市に飛び立って行ったのは、敗戦で自信を失っていた私たち日本人にはある種の誇りでしたが、しかし、これは世界の視点から見ればどうっていうことのない当たり前のことに過ぎません。
独立国で経済先進国の多くはそれぞれのフラグシップエアラインは持っていますから、極端に言えば、世界の航空市場に参加しただけ、オリンピックに似ている気もします。

▼スッチーに憧れたオンリーイエスタデー

当時の男子にとってはかっこよく、高給、しかも世界を飛び回れるパイロットは憧れの職業の一つだったし、キャビンアテンダントはスッチーと呼ばれて、通常の暮らしからは群を抜くライフスタイルが可能なセレブな存在。
女の子にとってはなりたい職業のひとつ、一時は人気タレント並みにもてはやされましたね。
「ドジで間抜けな女の子が世界に羽ばたいていく」ドラマは人気のひとつでもありました。これらはいずれもJALがらみ。舶来に弱い庶民にとって世界を相手として商売するJALは輝かしい存在でした。
しかしこうしたJALへの評価は、あくまでも当時の貧しい日本の大衆目線のもので実体はどうだったのか?です。

▼飛行機も、マネジメントもサービスもみな借り物

飛行機は、自前ではなく主に米国企業から購入したもので、飛行技術もそれら企業から指導されたものです。
市場開拓にしても国の国交の流れに則ってルートを得て行ったに過ぎません。
そんな訳で、世界の他の航空会社がいずれも競争市場へと向き合わねばならないときに、ほとんどオリジナルなものがない無策、無手勝のママで競合に晒されたことはJALにとっては不幸なことでした。
そしていまでもこうした無為無策の依存体質を吹っ切れないでいるのは、驚くべき事と言わざるを得ないでしょう。

▼日本人の固有のきめ細かいサービスやホスピタリティって?

日本人は優秀と自称していますが、過去を振り返り何を生み出したでしょうか?
戦後日本人の器用さ、きめの細かい心遣いは、日本人にしか出来ないものと、と言われてきました。しかし、それは本当か?
徐々に私たちに世界が開かれてくると、こうした自信は儚い幻想に過ぎなかったと思います。
ヤマトナデシコへの憧れは、男尊女卑時代の、フジヤマ、ゲイシャの残映です。
売り物である「きめ細かいサービスやホスピタリティ」は、実際においては何一つ特徴的で優位性のあるものでなかったのです。
一方、世界ではサービスについて科学的なメスが入り、サービスの発見とそれの可視化が進行していったのはご存じの通りです。例えばSASは「真実の瞬間」で顧客満足度を武器に再生を果たしました、バージンアトランティックは「特別な感動」をサービス商品として打ち出しました。デルタ航空はサービス格差を主張し、合理的なビジネスマンのニーズ答えて生き延びています。

▼無理・無駄・むらの排除だけでは行き詰まり?

それでは、、再生JALの切り札は何でしょうか?
子会社削減や人員整理などという合理化レベルでは再び国の支援を仰ぐようになることは火を見るように明らかです。
JAL再生への処方箋はひとつは、世界市場においてオンリーワンを創ることだと思います。それには発想の転回が必要で、そうした方向にはGEが取り組んでいるリバースイノベーションもありではないでしょうか?
21世紀になって大きく変わったのは日本、アメリカ、EUなど先進国が成長という観点ではその他の地域として大きくは期待できない低成長地域となったことでしょう。

▼リバースイノベーションはひとつのヒント

成長著しい中国、インドはむろんいま最貧国と言われる国々にこそ市場の機会が潜在していることが理解され始めています。GEはそこに着目し、「低価格高機能」を実現してそれをリバースマーケティングと呼び、世界優位を築こうとしている言われています。
移動は人類の基本ニーズの一つですが、このニーズはグローバルに考えるとほとんど満たされていません。
お金を持っていない人は相手にしないという考えもありますが、同時にお金のない人とのビジネスでしっかり利益を上げていくことも考えられていいことです。
そのためには従来の発想からの転換戦略の必要なことは当然です。
市場は量で決定されます。そしてこの量の市場のこれからは貧しい人々で成っていきます。そうした市場をターゲットに、貧しい国の、貧しい人々にとっての「よい航空サービス」とはなにか?
苦境のJALは考えてみる必要がありそうです。
老人のビッグマウスと、言われるのは承知ですが、これはJALに限らないのでは・・・・と思います。

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