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第154回『Tashkentale08に参加してNo7 衝突から出会いへ』

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【火を囲んでバスを待つ】

 ブハラ市でのアートイベントのエンディングは、リョウズの傍のレストランでの打ち上げパーティ。多少のお酒を交えての参加者同士のお互いたどたどしい英語を通じたノミニケーションでした。
 この地の10月はもはや秋の終わりで、しかも沙漠の気候は昼夜の寒暖の差が激しいのが特徴で、お開きとなった時間でのブハラの温度は「寒い!」の一語の尽きます。
 
 今回のイベントに招待され、多くの勉強をさせて頂きましたが、そのなかでとくに得られたのは何だろう?それはありきたりですが、人との出会い、とりわけイスラム圏に生きる人たちとの生の交流だったと思います。もちろん上っ面のそれであることは否定しません。
 S/ハンチントン氏の警告は政治レベルでは歴史上常にあったことであり、また現実でもありましょう。しかし経済、通商、文化のより広い人間の営みにおいては、衝突よりは出会いを求めてきたのではないでしょうか?
 私が長く関わってきたマーケティング領域に当て嵌めると、いまや優位性や差別化を求める発想に基盤を置いた役割は、行き詰まっている気がします。
フィクションの上にフィクションを重ねた金融マーケティングが破産したのは、お金は無形の情報資源とはいえ、その無限大の浪費には自ずと限界があることを示しているのではないでしょうか?

 マーケターが今やらねばならないことは、なにか?それはこれから継続的に起きる変化に挑戦して、新市場の創出を行うことだと確信しています。
新市場とは、もちろん「人々の欲しい」を創り出すことで、それにはクリエイティブな思考が必要でしょう。
そしてこのクリエイティビティは、それぞれの文化の文脈と出会いから生まれてくるモノです。そのためには、偏屈で狭小なナショナリズムからではなく、文化価値とするものを広く国境の枠を超えて他の文化に出会わせ問いかけて、自己の文化を再評価しつつ価値のある文化へと再生させていくことではないでしょうか?

 新市場や需要開発には、新技術の開発が唱えられますが、しかし、新技術と言う目に見える技術のみでは市場は創出できません。むしろ、大切なことは人々の感性に触れる直感的とも言える目に見えない価値による創造です。
シルクロードは、モノとして考えると、生み出したモノはあまりありません。
しかし、この文明の十字路は、モノよりもさらに貴重な「交流文化」を数千年の時空を超えて産み,現在に至るまで継承してきています。そしてそれを可能にしているのは、・好奇心 ・寛容 ・尊敬の心です。
 
 パーティからの帰り、バスを待ちながら、メンバーズと焚き火に当たって暖を取りました。闇に沈んだブハラの古い街を背に燃えさかる焚き火を囲んで皆幸せ気分・・・。燃えさかる火とそれぞれの国から来た人々を眺めながら、ふと2000年前、ここで栄えた拝火教ゾロアスターに思いを駆られました。まさにここは心が交差し続けるシルクロードなのだとも・・・。
                              
*写真は石井潤一郎氏撮影

*Tashkentale08のシリーズは今回で終了です。

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