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第118回「低価格を考える」

不二家、ミートホープ社、これら一連の出来事に触発されて、食の安全を脅かす不祥事が出るは出るは・・・!。
そして中国の食品、いかに羊頭狗肉のお国柄とはいえ、今回の段ボール入り肉まんには驚きました。
いち早くアメリカでは中国からの食材・原材料は一切していないと称するフリーチャイナと表記したラベルが貼られた商品が大人気とか?
いまや死語となったと思われていた「安かろう、悪かろう」がリバイバル。
さらに過激になって「安かろう、危なかろう」です。

ミートホープ社の社長の「消費者は安いものを選ぶ」から品質をいつわったという弁明にも呆れ果てましたが、こうした事件が、生産者は悪いことはしない、企業は誤魔化さないと「平和ぼけ」の、闇雲に品質やブランドを信じてしまうお人善し消費者の肝を冷やしたのは事実です。
まさに戦後日本企業が培ってきた信頼は一挙に灰燼に帰しました。
これからは「安い」には裏がある、とモノを買う際には予め疑って掛かる消費態度が求められましょう。
まさに「戦後レジームの脱却」だ。

競争社会において、「低価格」を志向するビジネスモデルは、既存の企業を脅かし、市場の新陳代謝に貢献してきたのは事実です。
とりわけコモディティ市場では、仕掛けられた価格競争に打ち克つのは大手企業と言えどたいへん困難な取り組みであるようで、多くは低価格を武器にする新規参入者に牙城を明け渡しているのは事実です。
またビジネス活動の現場では、ライバルの価格をくぐる価格戦略は魅力です。
しかし、こうした低価格戦略も信頼あってこそ。
ビジネスの立脚点が「倫理欠如」とあっては話にもなりません。
で、考えてみたいのですが、どうしてこうした人の信頼を裏切る行為が発生し、しかも製販三層にわたってのチェックもされず放置されたままにあったのでしょうか?

その原因のひとつはビジネスの起点がつねに「上」、つまりお役所や親会社、権力などにあることではないかと思います。
市場原理志向が支配的となり、同時に企業の優勝劣敗は、「収益の極大化」にあるとの考えにより、消費者や生活者を起点とするマーケティングなど糞食らえとなったことです。
同時に、近代化した倫理観は上っ面で、本当は、村社会そのものの倫理が横溢している企業風土が後押ししてもいるのです。
「出る杭は打たれる」、「もの言えばくちびる寒し」が常態の倫理にもとづく経営が人間を優先するマーケティングの否定となっているのです。

ミートホープ社は破産し、従業員の方は解雇ということのようです。
お気の毒とは思いますが、彼らに責任はないのでしょうか?
小さい会社です。
長年にわたる品質の誤魔化しや、ずさんな品質管理に気がつかなかった筈はありません。
また、彼らは自社のこうした製品を、自分の子供達によろこんで食べさせていたのでしょうか?
社長や上からの指示だから、やむを得なかったとの反論があるかもしれません。が、責任逃れの免罪符にはならないと思います。
「長いものに巻かれた」と言う弱者ぶりっこのいいわけは勘弁です。
すべてにわたって言えることですが、ものをつくる、それを仕入れて売るということは、生活者の営みを代行することです。
これは低価格志向のビジネスでも価値志向のそれでも変わりはありません。
嫌われるかもしれませんが、私たちは生活への「裏切り」を糾弾する視線を持ちたいものです。
そのためには低価格の「わけ」、それを成り立たせているビジネスモデルの構造にもっと目を向ける必要がありましょう。
そしてその社会性を評価し、反社会、非人間的なモデルの低価格、価格破壊は、しっかりと拒絶していきたいと思います。

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