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第110号『プレゼンてんやわんや』

「波のロード」と言うTVドラマをご覧になった人いらっしゃいますか?
話は、ある子供服メーカーの広告扱いを巡って、やる気まんまん、自信いっぱいのプランナーが、苦心の甲斐あって創業者社長の期待に沿ったプレゼンを行い、見事、扱いを獲得するという広告代理店を舞台に展開されるドラマです。

恋いあり、涙あり、確執ありのストーリーで、広告代理店のプレゼン作業を誇張しつつも、それなりに忠実になぞっていました。
ま、それはともかくこうしたプレゼンを巡る大騒動は、果たしてどのような意味があるのか、数十年に及ぶ広告ビジネス人生で幾度となくプレゼンを繰り返し、まあまあ確率の高い成功を収めてきた私にとっては気になるところです。

「プレゼンって」を考えるとき思うことは、まず、クライアントはいとも気楽にプレゼンを依頼することです。
そして大抵は競合が常識。
しかもこのプレゼンについての作業費用を提示してくれる企業は、私の経験ではわずかしかありませんでした。
プレゼン費用っていくら掛かるか、広告業者にどれくらい負担を掛けるのか、考えたことのある企業はきわめて少ないのではないか。
むしろ彼等は、プレゼンと見積もり合わせを同一視しているのではないかとさえ思うほどです。
ある意味では、プレゼンを業者に強要して、彼等自身では考えていないアイディアをいろいろ集めて、そこから口に合うプランを選択すると言う、まことに怠慢な考えでプレゼンを求めているのかもしれません。

そんなに文句があるなら、プレゼンに応じなければいいではないか?と言う声もあります。
しかし、そんなことが出来ますか?
プレゼンの声をお掛けくださっただけでありがたいと思わねばならないのが、広告ビジネスの現実です。
おかげさまでプレゼンはぜひ勝たねばならないし、また勝っても負けてもプレゼン費用については帳尻を合わせないといけません。
ついで気になることは、仮に採用されたプレゼンであってもほとんどがその通りに実行に移されることがないと言うことです。
多くは、扱いを与える名目に終始しており、企画は、クライアントと一緒に練り直そうということで、一体、何のためのプレゼンなのか?戸惑うケースがほとんどです。
確かに営業的には扱いを確保して、ビジネスの軌道に乗せられたことで万々歳ですが、クリエイティブやプランニングは正直「なんなの?」ではないでしょうか?

穿った見方をすればプレゼンは、クライアントへの広告会社挙げての「贈り物」かもしれません。まさにプレゼント・・・?
ドラマ「波のロード」では、国内市場の扱いは確保したものの、より発展的な海外展開は、社長のお気に入りの外人ボーイフレンドが所属する海外代理店に委ねられるところでエンドを迎えます。
まさに「死に物狂い」プレゼンは、社長の気まぐれに応えただけの、一場の夢に過ぎなかったのです。

昔、某大手の代理店が、さる企業にプレゼンをした際、その企画書たるや他社向けのそれであり、プレゼンテーターは冷や汗をかきつつもそれで押し通し最後まで誰も気がつかなかったという話を、まことしやかに聴いたことがあります。
そのとき反発を感じたと同時に、皮肉な意味で「某代理店は流石」とも思いました。
企画はどうでもよく、利権を提供することで勝負はもう決まっていたのですから?
プレゼンは儀式に過ぎなかったのです。

さあ、プレゼントと聞いて武者震いするアナタ、どうします?

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