ファンサイト通信

2021年07月01日第914号『ワクチン接種券が届いた』

【ワクチン接種券】

65歳以上ということで、僕のところにも6月早々に横浜市からワクチン接種券が届いた。
どうせ、始まってすぐは混雑するだろうから、少し時間を置いてから申し込むことにした。

6月も中旬になり、そろそろどうかなとPCで接種の申し込みをしてみた。

お役所の申し込みフォームは分かりにくいだろうと思っていたが、割り当てられた番号とパスワードを入力すると、簡単に申し込み画面までたどり着けた。
こうして、希望する(自宅から一番近い)病院名・住所・希望日時を入れる。
しかし、最寄りの病院は予約ですべて埋まっており申し込み不可となる。
翌日、翌々日と再度申し込みを試みるが、またしても申し込み不可となる。
こうした遣り取りをここ2週間で4~5回繰り返した。

流石に、何回もダメ出しが続き、電話で問い合わせをした。
数分間の呼び出し音に続き、混雑待ちのアナウンスがあったもののなんとかオペレーターに繋がった。
そして、接種を希望する旨と最寄りの病院名を告げたものの、来月中旬まで予約はいっぱいと言われた。
「そうですか、急ぐこともない」と僕は答え、オペレーターとの会話を終えた。

電話を切り、なんともいえない気分になった。
こんなに混んでいるんだから接種を先延ばしするのは仕方がないなと、納得する僕。
それは社会人として正しい行動をしている自分と、それとは裏腹に接種を逃れたことに、ほっとしている僕がいることに。

もちろん、科学的にみて接種することのほうが相対的にリスクが低いとの知見も理解している。
だが一方で、なんだかワクチンを打つことに軽い抵抗感のようなものもある。
そんな、もやもやと拮抗した気分が渦巻いている。

わがままで言っているわけではない。

もちろん、安全安心な環境作りに貢献することこそ優先すべき事柄であることは重々承知している。
しかし、それがどんなに社会的に合理性があったとしても、自分の(違和感という)感覚に素直であってもいいのではないか。

これまで通例として、多くの人が論理的で整合性があることを、さも絶対であり、得てして正義であるかのように語ってきた。
こうして、みんなで渡る社会を構築してきたし、その関係を守ることを最優先事項にしてきた。

しかし、このコロナ禍で僕の心の有り様が変化した部分がある。

以前のように、より速く、より多く、と駆り立てられるのではなく、欲しいもの、会いたい人、行きたい場所をいやでも(必然的に)じっくりと選ぶようになった。
むしろ会えない、行けない、出来ないと、失ったことで気付かされたことがある。
みんなにいい顔をすることは出来ないのだから・・・。
自分にとって価値あるものを、ゆっくりと一つ一つ選び直していくことに意味を感じるようになった。

もともと感じていたことではあるが、一緒に飯を食いたいと思う相手との仕事や遊びは上手くいくことが多い。
さらに、気持ちのいいの場所での会話は間違いなく、どんどん楽しい企みが生まれる。

接種をせずとも3蜜を避け、これまで通り注意深く人と会うことも可能であろう。
でも、ワクチン接種により、相手にとっても安心安全であることで、一緒に飯を食い、より楽しい企てをすることが出来ることも確かだ。
さて、ワクチン接種までに少し時間がかかりそうだ。
打つか打たないか、もうしばらく悩んでみることにする。

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執筆者

川村隆一

川村 隆一

ファンサイト有限会社
代表取締役

1952年1月生まれ。
日本大学芸術学部卒業。
日活株式会社、日本工学院専門学校映像デザイン美術科(現)グラフィックデザイン科専任教師、株式会社Cカンパニー、株式会社ナガセ等を経て、ファンサイト有限会社を設立。
資生堂・イオングループ・キリンビール・マツダ等の企業コミュニケーション/広報活動のためのディレクションとプランニングを手がけてきた。

【書籍】「企業ファンサイト入門」日刊工業新聞社刊 2006年
【賞】経団連海外広報センター最優秀デザイン賞(横浜銀行アニュアルレポート)

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