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第746号『癒やしの海で』

【走水の海】

なんだかしんどいな。
いろいろなアクシデントが重なり、思うように仕事が進まない。
加えて、(毎月のことだが)月末の資金繰りにもバタバタしていた。
自分の仕事が好きだし、これまでやってきたことに、自信もある。
確かにそうではあるが、現実問題、会社をドライブしていくことは、正直なかなか大変だ。
だから、日々の暮らしのなかで、晩酌は救いの一時でもある。
しかし、時にプレッシャーが増すと、それに比例して(困ったことに)酒のかさも増える。

朝起きて、胸焼けがする。
うがいをすると、唇の内側がビリリと痛い。
火山の噴火口(大げさな言いかただが、痛いのだ)のような口内炎ができてしまった。

こんな時は、海に行くのが良い。
日曜日、久々にトライアスロンのトレーニングに参加した。

海とプールで泳ぐことの差は、天と地ほどの違いがある。
だから、レース前に何回か海で泳ぐことにしている。

5時起床。
アトリエのある横浜から三浦半島観音崎まで、自転車でむかう。
横浜トライアスロン研究所が運営する、走水にあるWater Rundへ。
この日、8名の仲間が集まった。
歩いて5分ほどのところにある、小さな入江へ移動しトレーニングの準備をする。

台風一過、波も比較的穏やかで、海水も思いの外澄んでいた。
練習が始まるまでに、まだ少し時間がある。
スイムキャップを被り、ウェットスーツを着て、海に入る。
一旦、身体ごと水中に潜り、海面に浮かんでから手足を大の字にして仰向けになる。
力まず、海と同化し浮遊(ウエットスーツは浮袋のようなものだ)する一つの物体。
真上には空、そして雲と太陽がある。
日差しはもう、夏のそれとは違っていた。

なんだか、落ち着く。
人の体内には、太古の海の成分が内在していると聞いたことがある。
僕は、フーと大きく深呼吸をしてみた。
海の成分のなにかが同調して、身体の不具合を微調整してくれているのかもしれない。

翌日、嘘のように(これ、本当に事実)口内炎が消えていた。