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第63号『花の名前』

最近気付いたのだが、家の近所の空き地に花が咲いている。
それまで、雑草がまばらに点在する空き地に、突然その植物は、2メートルはあるかと思われるひょろりとした茎に赤、白、桃色の花をつけて現われた。

気付いてから1ヶ月ちかく経つが雨の日も、風の日も、陽射しの強い午後もしゃきっと立っている。

その花の名前は知らない。

あまり見事な立ちっぷりに、どれ、少しそいつの名前や素性が知りたくなった。
仕事帰り、本屋の趣味園芸コーナーに立ち寄る。

その花の名前は立葵(タチアオイ)
アオイ科、アルテア属
原産地: 中国、西アジア、東欧
花径: 約10センチ
高さ: 1~2メートル
色:  赤、白、桃
室町期に渡来した二年草。

室町時代の昔から存在し、梅雨から初夏にかけ、いたるところに群生するとの記述に驚く。
日本中の空き地にごく普通に当たり前のように存在する花だというのだ。

花に特別興味があるわけではないが、情緒に欠けるほど無頓着なわけでもない。
だからアジサイやアサガオをみて梅雨や初夏の風情を感じてもいた。

その花の存在を、なぜいままで気が付かなかったのか。

人は分かっていることしか分からないし、見たいものしか見ない。

わたしの眼差しは見たいものしか見ていない。
わたしは肉眼で目の前にある現実を見てるのではなく、見たいと思う像を探し、見ている。
別な言い方をするならば、わたしはわたしの認識の世界以上のことはなにひとつ許容していないということである。

だから、この時期咲く花は例えばアジサイ・アサガオ=梅雨・初夏だと認識し認知していた。

それ故その花は、わたしの眼中になかったのである。

では、なぜタチアオイがわたしの眼中に存在するようになったのか。

それは、わたしを取り囲む世界が変わったのではない。
つまり、わたしが変わったということである。

空き地に、しゃきっと立つその花の名前はタチアオイという。

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