ファンブログ
ファンサイトに携わる様々な人が発信する「ファンブログ」
職業や国、ジャンルを超えた種々雑多なブログを発信しています。
是非ご覧ください。

第524号『約束』

【ポップアート的な居酒屋の品書き】
【ポップアート的な居酒屋の品書き】

例えば「こんど本を貸すね」、例えば「こんど飲みにいきましょう」と言われ、貸し
てくれたことも、飲んだためしもない。

うっかり失念したり、よしんば約束を果たさなくても、あまり困ることもないからと、
高をくくってしまう。
社交辞令とはいえ、気にしている方にしてみれば、なんとなく裏切られた気分になる。
意図せず、自らがそんな事態を招いてしまったこともある。
事程左様に小さな約束を守るのは難しい。

2006年春に上梓した『企業ファンサイト入門』(日刊工業新聞社刊)を執筆していた
時のこと。
普段なにげなく使っている、言葉たちに襲い掛かられた。

ファンとは?
定番とは?
ブランドとは?、等々。

ひとつひとつの言葉を自分なりに定義し、理解しないとその先へと展開できない。
こうして膠着した状態のなかで、何度も足踏みした。

そんな言葉の1つ、ブランドとは何か?
一言でいえば、「他者との約束」のことではないかと想い至った。

例えば、ルイ・ヴィトン。
その商材が高いからブランドなのではない。
基本的にどんな状態でも、修理してくれる。
そして、その時々の実勢価格での変動はあるものの、決してダンピングはしない。
こうしたことをお客様と約束し、守り続けている。

一方、製造過程でずさんな管理をしていた雪印乳業や、食材の使い回しを日常的に
していた大阪船場吉兆など、約束を違えたことでブランドが地に落ちた。
こうした事例はいくつもある。

ことは、商品やサービスだけにとどまらない。
いや、じつは最も重要なことがある。
それは、自分というブランドを形成しているのも、この「他者との約束」なのだ。

さて、明日にでも、飲みに行こうと誘った彼に連絡してみるか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です