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第409号『負けるが福』

【国立競技場】
【国立競技場】

毎年、3つか4つ、ロードレースに参加する。
それもここ数年、ほぼ同じ大会に出場して同じコースを走る。
5月の山中湖ロードレース、9月の南房総千倉ロードレース(今年は千葉国体で中止になり、変わりに荒川土手でのタートルマラソンに参加)そして、12月の日本盲人マラソンである。

12月12日、日曜日、快晴。
日本盲人マラソン協会(JBMA)主催、第28回JBMA神宮外苑ロードレースに参加した。
国立競技場をスタートとゴールにし、神宮外苑の10キロコースを走った。
タイムは、1時間4分30秒。
このタイムからも押して知るべく、速いわけでもないし、走ることに伴う肉体的な苦痛もある。
年々歳々、タイムも落ちていく。
毎年、同じレースに出ているからそれが一層ハッキリとわかる。
それでも25年以上走り続けていられるのは、詰まるところ走ることが性に合っているからだろう。
身もふたもないが、好きなことは続けられるし、好きでないものは続けられない。

そしてもう1つ、馬齢を重ね、走り続けていることで、解ったことがある。
それは、苦痛の先の解放感や、自己目標の到達感などの豊饒を差し引いても、想い通りにならなかった自分を許容することのほうが、遥かに重要だということだ。

平たく言えば「走る」ことを通して、自分の想い通りにならないことや、負けることを「矜持」をもって受け入れるということである。

巷には、「勝つ」方法とその事例をどうやって我がものにすべきかの書籍やセミナーで溢れている。
そして、仔細漏らさず、貪るように求めている。
仕事や、就職といった日々の勝率で3割勝つことが出来たとすれば、それは相当ラッキーなことだろう。
せいぜい、1割か2割。
まして、よくよく考えてみれば、誰しも勝ち続けることはできない。
いずれ、例外なく死を迎えるからである。
まさしく、生涯勝率0割。

勝つことにしか価値を見出せず、負けた者から全てを収奪するというゼロサムのルールが当り前のように取り入られてから、随分と時間が経つ。
しかし、このルールを採用して、幸福になったという人の声を聞いたことがない。
ならば、想い通りにいかなかったことや負けることのなかに、どれほど多くの「至福」が含有されているかを見つけてみたい。

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