第317号『企業ファンサイトの行方』

【ガラスのオブジェたち】
【ガラスのオブジェたち】

先週末、新しい企業ファンサイトが1つ完成した。
これで、昨年末から数えて3つ目。
さらに、いま2つの企業ファンサイトの準備中である。
ここにきて、長年唱えている「企業ファンサイト」への問い合わせが多い。

8年前、ファンサイトという会社を立ち上げた理由の1つ。
それは「企業ファンサイト」が、これから企業とお客様との関係を築くための「装置」になると考えたからだ。
2006年4月に上梓した「企業ファンサイト入門」(日刊工業新聞社)から引用する。

‘企業が「ファンサイト」を持つことは、会社案内や商品サービス情報の提供といった従来の企業ウェブサイトの運営では出会うことのできない価値と意見を持つ、新たなお客様を発見する「装置」になります。お客様と一対一で向き合うことが求められている以上、「ファンサイト」という方法は企業にとって最適で、必要不可欠なものだと確信しています。’

広告業界で話題の湯川鶴章著「次世代マーケティングプラットフォーム」をたったいま、読み終わった。
引用する。

‘断言しよう。すべてのメディアはターゲットメディアに向かう。そして、ユーザーが参加できるコミュニティ作りがメディアの重要な役割になる。つまり、参加型メディアである。メディアビジネスは間違いなくこのビジョンの方向に進化するだろう。メディア企業がやらないのなら、広告主企業が自分たちでコミュニティを作るだけのことである。’

2冊を重ねあせてみた。
つまり、ウェブメディアの本質はコミュニティ形成の装置にある。
そして、この流れは止まらない。
すでに、一部の広告主企業は、自社サイトがメディアとして成立することに気がつきはじめている。

僕自身のことで言えば、2001年に完成したキリンシーグラム社のウイスキー「ボストンクラブ」のファンサイト「極楽クラブ」で、体験済みだ。

師曰く、事業経営の根幹は「変化対応、顧客創造」である。
つまり、お客様の声を聞き、いかにその要望に応えていけるかだ。
もはや、お客様=ファンと共に歩む以外、道無しではないか。

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