浜町にあるアトリエ(仕事場)は、探しに探してようやく見つけたわけではない。
いわば偶然に見つけ、衝動で決めた。
それでも、前々から決めていたことが3つある。
仕事場を決める3つの条件
1.幾分広く使い勝手のよい台所がある。
2.靴を脱いで入る部屋。
3.水辺にある。
つまり、限りなく家にいるように振る舞うことができる空間で、且つ個人的な趣味だが、海でも川でもどちらでもよいが水辺にあることが条件だった。
云えば、船とかヨットのようなイメージである。
僕たちの仕事は兎も角、作業時間が長い。
ある意味、眠る以外はずーとアイディアやプランを考えている。
だから、まずは居心地が良いことが必須である。
そして、その場を共有するファンサイトの仲間やお客様と一緒に飯が食えること、これが最も大切なことだと考えている。
会社つまり、Companyの語源にはもともと「パンを分け合う仲間」という意味が含まれている。
日本流に平たく言えば、「同じ釜の飯を食う仲間」ということである。
ファンサイトを船やヨットのような乗りモノに例えればスタッフは勿論のこと、クライアントの方々も含め、目的を達成するための1つのチームであり、同じ船に乗る
クルーだと勝手に想像している。
プラン出しに汗をかき、がんがん言い合いながら雨の日も風の日も、結果の良い時も悪い時も、共に飯を食い、飲み、過ごす。
大袈裟に言えば、運命共同体と言えなくもない。
それは、チームのひとり一人が自分の役割をしっかりと認識し、行動できなければ荒海を越えて目的地には到着できないからだ。
僕にとって、本当に一緒に闘える仲間とはどんな姿なのか?
仕事のスキルやノウハウに優れた者たちの集団だけを指すのではない。
「世界観」「物語」「夢」を共有できる仲間、つまりチームこそがその姿ではないか。