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第234号『隅田川テラス』

【清洲橋】
【清洲橋】

浜町にアトリエを構えてから、もうすぐ1ヶ月になる。
まだまだ慣れない街の景観と、それに伴う発見、そして驚きは実に楽しい。
例えば、ワルターベンヤミンがパリの街を徘徊し、永井荷風が墨東の街に紛れ込んだように。
でも、非日常も慣れば、日常と化す。
だから、いましか書けないことがある。

窓から見える隅田川の岸辺は朝夕、ウォーキングを楽しむ人たちが行交う。
ここのところ、忙しさと膝の調子が良くないことに託つけ、体を動かすことから遠ざかっていた。
当然のことながら、そのつけは体重に比例する。
もうそろそろ限界と、早朝身支度をし、アトリエから一番近い新大橋の袂の川縁に立つ。
隅田川の川縁には「隅田川テラス」という名称が付けられている。

このテラスはどこまで続いているのだろう。
上れば、両国橋から吾妻橋へ。
下れば、清洲橋、隅田川大橋そして、勝鬨橋へと連なっているはずだ。
今日は一先ず、海を目指すことにした。

新大橋から、清洲橋へ。
この清洲橋は群青色で彩られた弓形の優雅なフォルムだ。
ドイツのケルン橋を模したものだという。
この、橋をくぐり隅田大橋へと向かう。

川面を観光遊覧船と運搬船が往来し、周囲はビルが居並ぶ。
川縁からの目線をこれまであまり、味わったことがない。
なんとも不思議な気分である。
だんだんおもしろくなってきた。
さて、もっと先へと進もう。
隅田川大橋を過ぎると、間もなく日本IBMのビルが見えてくる。
ここまでくると一旦、テラスの道が途絶える。
階段を上り、道なりに進むと湊橋という小さな橋がある。
ここを渡り、さらに行くと永代通りへと出る。
そして、永代橋がすぐ目の前に現れた。
この橋から川縁に降りると、テラスが続いている。
さて、ふたたび川縁を歩き、中央大橋へと向かう。
すぐに吊り橋状の中央大橋と、聳え立つマンション群が見えてくる。

橋を渡り、リバーサイドシティを徘徊する。
マンションの中庭は花で埋め尽くされ、どこかアジアのリゾートを思わせる。
ともあれ、ここまで丁度1時間。
さて、ここから対岸に渡り新大橋に引き返す。
途中、芭蕉が住まいにしていたという芭蕉庵史跡庭園に立ち寄り、新大橋を渡ってアトリエに戻る。
こうして、2時間あまりの川を巡る小旅行は終わった。

東京の街はいつもと変わらずに喧噪の中にある。
でも、川縁から眺めたこの街は、これまで見たことのないラビランスのように思えた。

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