第278回 私が大学で講義?

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先日、某R教大学で講義をもっている親しい友人Tさんから「ゲストスピーカーで学生たちに話してくれないか」と依頼されました。
彼女が受け持っているのは「対人関係論」。要は他者とのコミュニケーションにおける心理なのだそうです。
Tさんいわく、今の学生さん達は非常に優秀でまじめだが、その反面群れから突出することをとにかく恐れていて、リアルコミュニケーションに慣れていないとのこと。

「え?俺なんかが話していいの!?」
びっくりしましたが、この年になるまでまあ「人とは違うことをしよう」と心がけて生きてきたので(笑)ネタはたくさんあるな、と思い引き受けさせていただくことにしました。

埼玉県新座市にあるキャンパスは、それこそ素晴らしい環境。
改めて自分の何も考えていなかった大学時代を振り返り、もう一度勉強したいという思いに駆られました。
教室は200人ほど、1年生から4年生までが混在する教室で、プロジェクターを使って私の話しを聞いてもらう。なんだか恐縮しましたが、せっかくの機会なので、朝の4時までかかってパワポにまとめました。

10代~40代までのリアルな仕事の話や、いろいろな方に教えてもらったこと、そしてその中で自分なりにリアルな体験を通じて感じたことなど。
気がつけばあっという間の1時間30分でしたが、とても楽しく貴重な経験でした。

そして学生さんたち。
私がまとめた言葉を、プロジェクターを見ながらしっかりとノートに書き留めている。。
なんだか汗が出そうでしたが、私なりに言葉を選んで伝えたものが少しでも彼らの元気や、前向きに変わるきっかけになってくれたら嬉しいなと思っています。
しかし、Tさんに聞いていた通り、本当に静か。まあ、私らも大学生のときは大人数の前で話したりするのを必要以上に恥ずかしく思っていたことを思えば、自分がそれなりに年を取っただけなのかもしれないな、とも思います。

ただ、世の中の状況は彼らのほうがシビアであろうことは間違いない、そう思います。
それを彼らは肌で感じているのか、言葉が「就職」など、世の中を生き抜くためのことになると、とたんに注目度というか、意識がこちらに向かうのをそれこそ私は肌で感じました。
みな、まだ見ぬこれからの社会の中でどう泳いでいけばいいのか、彼らなりに真剣なのだろうということなんですね。

いろいろ話しましたが、最後はこういってエールを送りました。
「なんだかんだ言ってもこれからの主役であるあなたがたは、社会の希望です。私のほうが普通にいけば先に死ぬのだから。
そしてあなたがたは新しい社会を楽しむ権利がある。ただし楽しむためにはそれなりの努力やコツが必要。だからそのためにもうまく大人を使ってください。」と。

自分がお山の大将であるという幻想を抱ける時間はそうそうないですよね(笑) 
彼らがどういう社会を創っていこうとするのか、そしてそのちょっぴり先輩として、なるべくリアルに、赤裸々に、そして精いっぱい伝えたつもりです。
アンケートは再来週に私の手元に来る予定。自分の力を知る意味でも、最高の宝物になるだろうと心待ちにしています。
Tセンセイ、素晴らしいチャンスを与えてくれて本当にありがとうございました!

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