第232回 あの日から始まる物語 「STAND BY ME」横須賀の挑戦

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あの日が終わりました。皆さんはどう過ごされましたか?
フェイスブックで繋がった横須賀の仲間たちと進めていた「311STAND BY ME そばに、いるから。」が大盛況のうちに終了しました。

期待と不安の中「どれくらいの人が来るのだろう。」という思いを全員が胸にしながら、ここまでこぎつけたことに対して半ば「悔いなし」というすがすがしさを感じさせるように前日までの雨は、当日になってカラリと上がりました。

休日のどぶ板通りは、予想していた以上の人通り。その方たちが足を止め、芸を見ながら子供達の呼びかけにこたえ、どんどん募金をしてくれました。
募金は2つの駅前でも実施されましたが、スタッフに聞くと皆「思った以上にしてくれる」と驚きの声。
STAND BY ME 運営委員会という名も知らぬ団体に、多くの人が大事なお金を預けてくれたのです。

途中で横須賀 吉田市長が登場。被災地支援と横須賀市民への防災意識を認知啓蒙という目的で開催されたこのイベントを応援するという意味のコメントを頂きました。37歳の吉田市長の誠実そうなスピーチを聞きながら「想いが行政をも動かせるんだ」と実感、感無量の思い。

その後もたくさんのお客さんに恵まれ、午後からの二部会場でのライブも含め11組が熱演。
最後は皆で「STAND BY ME」を皆で踊りながらの大合唱。感動のフィナーレでした。

このイベントで集まった善意のお金は総額でなんと85万超。
このお金は被災地に桜の木を植えるプロジェクトと連携し、28日に福島 南相馬で5人が亡くなった小学校の校長先生の退任式と併せ植樹式に出かけることになりました。
「思い出になる場所が欲しい、自分の娘の代わりに木を植えたい。」打ち合わせに使っていた喫茶店のマスターが福島で娘さんを亡くしたという事実を偶然知り、その人の一言で決まった善意の使い道です。

イベントが終了し胸に残っているのは達成感と充実感。そして次につなげようという想い。
地方の過疎化、人口の減少が社会的問題として懸念されていますが、この横須賀での取り組みは、地域住民連携の好事例として、全国に伝えていけるだけのものだと思うのです。

地域産業の活性化という現実的な問題はまだまだクリアしなくてはいけないと思いますが、まずは「思いを一つにつながり、何かを成し遂げることの達成感を感じることで意識が変わり、そこから地域が変わる」
その試みに挑戦し、成功を収めた横須賀は、少しずつであれ必ず変わっていくと信じています。

イベント後、皆が普段の生活に戻っていっていますが、また来年、あの日に向けて皆が集まる日がまた来る。そんな中にいれる幸せを噛みしめています。

そして明日からは宮城 女川商店街復幸祭へ。こちらも当初の予定よりも多い70名以上のボランティアの方々が参加してくれることになりました。
今度は私達がお邪魔する番ですが、被災地の方々には、横須賀の皆が思いをもって成功させた事例をしっかりと伝えてこようと思います。

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