第171回 スタンス

「鏡」
「鏡」

最近の若い人たちの間では「安定志向」をもった人が多いとニュースなどで耳にしたことがあります。

日本能率協会が新入社員向けに実施した調査でも、2006年と2010年で実施した調査において「定年まで勤めたいか」という質問にyes と答えた人が27.1%→50.0%へ、また「実力・成果主義」と「年功主義」どちらがよいかという質問に年功主義と答えた人が34.6%→50.4%と増えているという結果が出たそうです。

この結果をもって「若者が・・」という議論をするのはよくある話ですが、私が思うのは、リーマンショック以来は年齢に限らず誰でも安定志向になると予想できるのではないか、ということです。
おそらく「起業する」や「ベンチャー」といったような言葉の響きに、確かに数年前よりもその輝きに陰りが見られるという空気を肌で感じますが、それは社会がそういった傾向に傾いているからで「若者が・・」という議論にはならないのではないかと思うのです。

私が大学を卒業する時はバブル最高潮のときでしたが、ようやく仕事を覚えた頃にはじけてしまい、大きな企業に入った友人はその恩恵にあずかっていないとのこと。
私もその頃に大企業の就職に全く興味がなかったので、ある意味その安定志向に関する結果も客観的に見れるのではないかと思います。それも結局は社会的にそのような時期に社会に出たから、ということが影響していると思うのです。

「海外志向」にしてみても最近の若者にはそれがない、というようなニュースをどこかでみたことがありますが、実際はどうなのでしょうか。

産業能率短大が18歳~26歳の新卒社員を対象に実施した調査において「海外で働きたい」が51%で過去4回の調査で最高値を出した半面「海外で働きたくない」が49%と過去最高らしく、事実は「二極化」というのが事実のようです。

そらそうだよな、とちょっと安心しました。高校時代からの友人のあいだでは「とにかく外に行きたい、外を知りたい」という思いが暗黙の了解のようになっていて、それは今でも基本変わっていないからです。
自分のことを振り返ると、海外でそれまでの日本では感じなかった楽しい思いや新しいものに出会う感覚、緊張感も含めてですが、海外で働く、働かないに関係なく自分のスタンスというか、目線を決めるのにとても役立ったと自分では思っています。

つい「若い子たちは」という枕詞を使いがちですが、重要なのはそういった自分のスタンスではないかと。安易に「若い人は」というくくりをしないで、常にフラットで客観的なスタンスを保っていきたいと思います。

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