第170回 不定期連載シリーズ 魅力人① Sさん

先日昔の仕事場の先輩で、私がファンサイトにかかわるチャンスを与えてくれたS氏に久しぶりにお会いしました。
S氏は前衛的な画風の巨匠横尾忠則氏や、世界的に有名なファッションデザイナーの山本寛斎さんを参謀としてサポートされたという経験をお持ちの、私の「チョイワル師匠」というような方です。

年齢が離れた私にも敬語を使い、出会った当初からフランクにいろいろと接してくれる氏ですが、実は武術と気功の達人で、硬派な求道者という一面もあります。

最初に出会ったデザイン専門学校の有志で始めたカンフーの授業で、楽しい授業の合間にも対峙した時に見せる「ギラリ」という目を見て、いつもの温和な氏のふるまいとのギャップに「!!」と驚いたことを思い出します。
聞くと今でも毎日欠かさずにトレーニングを重ねているそうで、その腕っぷしは失礼ながら再来年に還暦を控えた人のそれとは異なる鋼のようです。筋トレネタでいきなり盛り上がってしまいました。

そんな氏にさらに最近のブームをお聞きすると、還暦にあたって自分が個展を開きたいと、週末は絵を描くのに大変忙しいとのこと。
家を整理して出てきた学生時代の自分の版画をリメイクする為に描き直しているそうです。
氏いわく「以前の自分の絵は全く別人の描いた絵のようだが、それをリメイクするのに今になってこんなに一生懸命に描くとは思ってもみなかった」と、健康的で精力的な笑顔で語ってくれました。

いくつになっても前向きに生きることを決めているそのエネルギーが、私にもびしびしと伝わってきました。
大事なのは常に自分を中心にフォーカスし周りをそのエネルギーで巻き込んでいくこと。
その為には常に自分を鍛錬していく、磨いていくことが最も重要なのだ、と。

ううむ、深い。
どこまでもストイックでありながら、そこに悲壮感も負い目も気張りも押しつけもない笑顔がとても印象的でした。

Sさん、先日は楽しい時間をありがとうございました。
いろいろ書いてしまいましてすみません。
次回さわりを教えて頂いた究極の裏拳と必殺のローキック、ご伝授を楽しみにしております。

P.S.
今回書きながら気が付いた(無責任な話ですみません)のですが、私はこんなふうに人と出会ってその人のよいところ、ためになったこと、尊敬できるところなどを第三者に伝えるのが好きなようです。
この連載をときどき書きたいと思い、私から突然の取材依頼をさせて頂くことがあるかもしれませんので、その節はよろしくお願いします。

また取材をご希望の方いらっしゃればメールにてお問い合わせください。
但しちょうちん記事が書けない不器用なタイプですので、掲載されない可能性もあることをご了承くださいませ(笑)。

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