第1105号『貯筋に励む』

先週、来年2026年のワールドトライアスロンシリーズ横浜大会にエントリーした。ネットからの受付のみであり、毎回、申し込みには悪戦苦闘する。ともあれ、これで来春までトレーニングをしなければならない理由が出来た。来年5月、前期高齢者最後の74歳での完走を目指すために。

泳ぐ、漕ぐ、走る、この運動を支えるための基礎として、ほぼ毎朝2~30分間、筋トレとストレッチを組み合わせた「ストレングス」という運動を行っている。

ここ最近やっている筋トレメニューから。きついが効いている実感ナンバーワンは「アブローラー」。直径15センチほどの一輪車の左右に握り手のついた道具を使い、床と身体が平行になるように伸縮させる運動である。腹筋はもちろん背筋、肩筋と上半身のほぼ全てを効率よくカバーする。この他に、スクワットや上半身を左右に捻りながら起こすツイストシットアップなど、2,3種類のトレーニングを組み合わせながら行っている。目的は、トライアスロンをこれからも続けたいためにやっているのだが、結果として、一生動ける身体を維持するための最高の方法である。

ところで、誰もが逃れられない「人生ラスト10年問題」というのがあることをご存知だろうか。これは、僕と同世代のトライアスロン仲間から聴いた話のうけうりである。

GDM(Gross Domestic Muscle:国民総筋肉量)。国内総生産量、GDP(Gross Domestic Product)になぞらえた言葉だそうだ。

質問:人生終焉のその日までの10年間に、どんな問題が起きるのか?

答:まずはじめに歩けなくなり、次に食べられなくなる。そして認知できなくなる、という順番に肉体は衰える。

では、この流れを食い止めるために有効なこととはなにか?その答えは、筋肉量を減らさないことなのだという。

筋肉量が多ければ、歩らすtけなくなることが防げる。さらに、骨を動かす筋肉である骨格筋を維持することで(食べたり飲んだりする)舌の筋肉を支える。歩き続けることが、食べ続けられることにつながり、さらに認知症の予防にもつながる。

ちなみに、「ラスト10年問題」に直面している高齢者の介護保険費と、後期高齢者の筋肉の減少量から、筋肉が100グラム減ると介護保険費がいくらかかるかを試算したものがある。75歳男性で100グラムの筋肉は約16.5万円に相当し、75歳女性では約21.4万円になるという。人形町今半の超高級和牛肉でも、ここまで高くはない。

あらためて、思う。人生の後半戦、なにをもってリッチ(豊かさ)かを自問自答した。そして、あえて順番をつけてみた。

1.健康リッチ。2.時間リッチ。3.友人リッチ。4.お金リッチ。

概ねこんな結果になった。さて、これからも貯金ならぬ貯筋に励み、1回でも多くトライアスロンを完走できる身体を維持したい。

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