第1117号『ゴジさん、さようなら』

2025年は映画の良き年だった。年間興行収入2744億円で歴代最高。2025年12月24日現在(2024年12月から2025年11月公開作品)の上位10作品は50億円以上であり、内7本が邦画と洋画を圧倒している。ちなみに、邦画は2075億円を記録し、最高の成績だった。

1. 『劇場版 鬼滅の刃 無限編 』外崎春雄監督/400.0億円
2. 『国宝』李相日監督/190.0億円 
3. 『劇場版 名探偵コナン 雙眼の残像』重原克也監督 /46.7億円
4. 『チェンソーマン レゼ篇』吉原達矢監督/100.0億円
5. 『はたらく細胞』武内英樹監督/63.5億円
6. 『ミッション・インポッシブル-ファイナル』クリストファー・マッカリー監督/52.7億円
7. 『劇場版TOKYO MER 南海ミッション』松木彩監督/52.6億円
8. 『モアナと伝説の海-2』デビッド・G・デリック・jr監督/51.7億円
9. 『8番出口』川村元気監督/51.4億円
10. 『ジュラシック・ワールド 復活の大地』ギャレス・エドワーズ監督/50.0億円

興行収入上位ではないが、『宝島』大友啓史監督、『遠い山なみの光』石川慶監督などの実写作品や『ひゃくえむ』岩井澤健治監督、魚豊原作、『ルックバック』押山清高監督、藤本タツキ原作といったアニメの秀作も数多かった。

2025年の映画業界をざっと見渡すようなブログを書いていたら、訃報が目に入った。

映画『青春の殺人者』『太陽を盗んだ男』の監督、長谷川和彦が1月31日に多臓器不全のため、東京都の病院で死去したと、ヤフーニュースで知った。享年80歳。

日活時代の先輩だった。東大アメリカンフットボール主将だけあって、躯体も大きく言動にも迫力があった。相米慎二、根岸吉太郎、高橋伴明、井筒和幸、池田敏春、大森一樹、石井聰亙、黒沢清、森田芳光、那須博之みんな無名の助監督や助手だった。熱気と混沌が渦巻き、調布にあった日活撮影所はまるで学生寮ようなだった。そのリーダーであり寮長役がゴジこと長谷川和彦だった。

TVに席巻され、映画の未来など風前の灯火だった。その灯火を繋いだのが、映画『青春の殺人者』と『太陽を盗んだ男』だと、僕はいまでもそう信じている。そして、今日の邦画の隆盛は、まさしく、あの時の熱気と混沌の灯火が、大きな火柱となって立ち昇っているのだ。そんなふうに思える。

ゴジさん、さようなら。合掌

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