起業して間もないころの話である。メンタルが壊れかけたことがある。
ある日、代理店の担当者(余談だがトライアスロン仲間として、いまもお付き合いしている)から喫茶店に呼び出された。そして、メインにしていた仕事が年末で終わると告げられた。彼の辛そうな表情はいまでも脳裏に残っている。その数日後、別のクライアント案件もトラブルがあり、あっけなく終わった。焦った。これでは会社が立ち行かない。この穴を埋めるためにどう考えても割に合わない仕事を断れなかったり、付き合いたくない人と無理に会食したり、役にも立たないセミナーや名刺交換会にも参加した。こうして、我慢していることが重なり、いつの間にか心も身体も削っていた。そして、気づいたときには、もう何も楽しめなくなっていた。
この時、相談にのってくれた先輩から、アドバイスをいただた。「マイペースで自分を大切に」とか「率先して好きなことだけやれ」という言葉は、たしかに気休めにはなった。助言をいただけたことにはいまでも感謝しているが、でも、それではとても収まらなかった。
ある日、妻と食事をしていると、あっけらかんとした笑顔で語り掛けてくれた。”せっかく仕事が空いたんだから、旅行しない”と。またたく間にセットされ、共通の友人が住んでいたカルフォルニア州ロングビーチに3週間ほど滞在した。これが良かった。マインドセットが出来た。
この時、気がついたことがある。仕事を続けるうえでほんとうに大切なことは「やりたくないことをやらない」ことだと。
だから、まず「やらない」を決める勇気が必要だ。さらに、苦手な人間関係を避ける。休日に無理して出かけない。間尺に合わない仕事の依頼を断ってみる。こうして少しずつ「やらないこと」を増やしていくうちに、あきらかに呼吸がしやすくなった。そして、自分の感覚が戻ってきた。結果として「やらないこと」の余白として「やりたいこと」が見えてきた。
多くの人が「やりたいことを見つけたい」と言うけれど、その前に「やりたくないことを宣言する」ことで、心の景色はずいぶんと変わる。やりたいことを見つけるのではなく、やりたくないことを決めることで、浮かび上がってくるものがある。
心を守ることは、とても地味で真摯な作業だ。「これが好きだ」「これがやりたい」という一見ポジティブなキラキラした言葉の前に、「これはやらない」と小さくつぶやくことから始めてみたらどうだろう。
【お知らせ】8月29日より、倅元気が脚本と監督の映画『8番出口』(配給:東宝)が劇場公開しています。お陰様で、現在ランキング2位とのこと。ご高覧いただければ幸甚です。
【付録】ファンサイト有限会社の取締役、川村大輔のブログです。仕事の取り組みを中心に、ブログを配信します。ご高覧いただければ幸甚です。
大輔の七転八倒
第118回「検索の行方」
暑い。暑すぎて、文字通り目もくらむような毎日です。
土日に子供と行動するには、どこに行くにも制限があり、なかなか辛い状況です。
お盆も田舎に帰省していましたが日中に外で過ごすのは最小限という感じでした。
車から沢山の自然を見れたのはいいリフレッシュになりました。(ブログの更新が滞っておりました、、)
さて、最近もあるお客様との打ち合わせで出た議題なのですがAI彼女なるものが流行っているようです。
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