第193号『磨く』
五月晴れの最後の休日、グラスを磨いた。 朝、水を飲むことから一日が始まる。 ほぼ300ccは入るグラスに水をなみなみと注ぐ。 朝日に向かってグラスを翳し、呪文を唱える。(笑) そして、今日の一日が上手く行くよう願いを込め
第192号『外界へ』
5月17日、小雨。 夕方7時より「企業ファンサイト入門」の出版記念会を六本木ロアビル10階センチュリーコートで開催しました。 もとより、デザインや企画など裏方の仕事をしてきた自分にとって場違いな所作と、当初辞退もしました
第191号『再会予告』
知識が「ない」よりは「ある」ほうが良いことは自明である。 しかし、さりとて「知識がある」こと自体にあまり意味を感じない。 なぜならば、好奇心や行動を喚起されるのは、もうすでに「わかっていることがら」を確認するためよりは、
第190号『楽あれば楽あり』
ファンサイト通信も気が付けば190回目である。 あと10回で200回。 スポーツ選手の言葉を借りれば、この数は単に通過点にすぎない。 しかし、回を数えるごとに自分が変化していることにあるとき気がついた。 量は質を凌駕する
第189号『言葉の森で迷って』
人間にしろ、風景にしろ、深く分け入って見れば凡庸な通念など微塵もなく砕かれ、そして裏切られる。 かつて、まだ、世界遺産などという仰々しい名札が付く前、こんもりと青々繁る白神の森に分け入ったことがある。 実家から2時間ほど
第188号『予定調和』
作家のジム・ヘイネンがあるときレイに、奇妙な体験談を話したことがあった。 彼が銀行から出てきたとき、一羽の白頭鷲が彼の車のボンネットに鮭をどすんと落としていったのだ。 ジムはそれを家に持って帰って食べた。 ジムがレイにこ
第187号『カステラ食べたい』
矢野顕子さんのCD「はじめてのやのあきこ」を聴いていたら、無性に福砂屋の五三焼カステラが食べたくなった。 以前、知人の頼まれごとの礼に、このカステラを頂いた。 華美ではない、いやむしろ素っ気ないほどの包みだったが、品
第186号『さくら咲く』
満開の桜並木を歩く。 爽快。 うーんと背伸びする。 ようやく重い荷を降ろした。 数ヶ月ぶりの軽やかさだ。 この間、年末年始も土日もなく原稿を書き続け、やっとのことで完全入稿までこぎつけた。 まるで、山の頂に登ったようでも
第185号『封印された橋』
春うらら風に誘われ、会社から法務局のある竹橋まで歩く。 鎌倉橋を左手に見ながら、神田橋へと向かう。 神田橋を渡り、大手町合同庁舎と気象庁を過ぎ、皇居のお堀沿いに進む。 さて、法務局での野暮用も終え、得意先との打ち合わせで
第184号『共感』
会社をはじめてから映画を観ることが多くなった。 いや、ノルマを設定し、観ている。 古い作品でも新しい作品でもかまわない。 何度も観た映画でもよい。 ともかく毎月「今月のベスト3」を決めている。 だから最低でも月に3本は観