第217号『孤独と絶望と』

突然の死から3年。 友のいない3回目の12月を迎えた。 Tとは高校1年からの付き合いだったから、かれこれ三十数年になる。 高校を卒業し上京した故郷の仲間も、それぞれに地元に戻り、東京に残った数人の中にTも僕もいた。 年に

第216号『「ぴっぴ」と「ちっち」の思い出』

四季の中でこの季節が、鳥たちの声がいちばん賑やかに感じる。 オナガ、もず、めじろ、シジュウカラ、雀・・・数も種類も結構多い。 そのさえずりに耳を傾けながら、朝の散歩は気持ちが良い。 次男が小学校に上がるのを機に、何か生き

第212号『ホノルルマラソンの走り方−9』

町並みが途絶え、少し高い位置にある国道から、左手に太平洋が見え隠れする。 10キロ地点から、14キロの折り返し点の乙浜の交差点までは、だらだらとした緩やかな坂道を下る。 足が勝手に動く。 なんだかスピードも心なしか上がっ

第211号『ホノルルマラソンの走り方−8』

アルビン・トフラー曰く、データは通常、状況から切り離された個別の項目だ、とされる。 例えば、「42.195キロを5時間30分で走る」ことも「21.0975キロを2時間30分で走る」ことも、データでしかない。 ところが、デ

第210号『ホノルルマラソンの走り方−7』

9月23日晴れ、5時起床。 市町村合併で南房総市となった旧千倉町に向かう。 縁あって年に2、3回訪ねる。 ここ数年でもっともお気に入りのエリアである。 居心地の良い宿。 美味くて安くてスタッフのさりげない気配りが気持ち良

第209号『ホノルルマラソンの走り方−6』

月曜日、朝、営業全体会議。 その後、新規企画案の打ち合せ。 午後、4時から得意先で、更新に関しての詰め。 そのまま夕方から、得意先の方と食事。 火曜日、朝9時30分川崎にある某研究所にて打ち合せ。 自宅から2時間30分の

第208号『ホノルルマラソンの走り方−5』

不安はどこから湧いてくるのか。 それは、所在のない未来や獏として見えない先行きからである。 では、その不安から脱するすためには何をすれば良いのか。 所在や先行きに徴(しるし)を付ければ良い。 徴(しるし)を付ければ、所在