第287号『神は細部に宿る』

ここ数週間、本屋さんもCDショップも美術館も、映画館にも行っていない。 行きたいのに行けない。 ムズムズしていた。 雨の火曜日、立て続けにふたつ打ち合わせがキャンセルになった。 突然、ポッカリと時間が空いた。 スッと身体

第286号『余分』

すべてに当てはまるわけではないが、調子が悪いときは余分が多くなる。 余分が多いとどうなるか。 例えば、ファンサイト通信を書いていて、なんだか言い回しがくどいしカッコつけた文章になる。 しかも意味がわかりづらい。 不調な時

第285号『もちがつお』

先週の日曜日、和歌山に初めて出掛けた。 和歌山県南紀白浜エリア、商工会連合会主催の経営セミナーに、講師として参加させていただいた。 前日の夕方、羽田からの便で、このセミナーのコーディネートとカリキュラムプランをまとめてい

第284号『デザインという物語』

僕にとって5月は、出会いの月だ。 なぜか、5月に出会った方々とは長いお付き合いになる。 師、柏木博先生との出会いも5月だった。 浪人生として上京し、東京には慣れたが予備校にも行かずブラブラと一日を過ごしていた。 ある日、

第283号『行動×思考=結果』

スポーツとビジネスは似ている。 なぜなら、そのどちらもが、結果を求めてプロセスを遂行するからだ。 中学、高校と部活はバレーボールだった。 中学2年のとき、補欠だったがアタッカーになった。 当時としては少し身長があったこと

第282号『パワールーム』

何かが必要になったら情報を集め、専門の人に任せれば良い。 食事、洗濯、掃除、英会話、育児、雑務・・・。 こうして、あらゆる分野でアウトソーシングが進んだ。 結果、時間を買い、余裕が生まれた。 反面、日々コツコツとやること

第281号『事件と伝統』

今月4日、歌舞伎座で「勧進帳」を観た。 高校生の時、父と行ったことがあるがほとんど記憶に無い。 切っ掛けは、友人でクライアントでもあるKご夫妻との会食の席で誘われ、興味が湧いた。 席は、最前列ほぼ中央。 役者の微細な表情

第280号『モノ語りづくり』

サブプライムローン問題、日銀総裁人事の停滞などを背景に株式市場が低迷している。 しかし、世界全体として経済はいまだに適正な成長率を超えて拡大しつづけてる。 一方で異常気象を含め環境破壊の警告も、もはや無視できない状態まで

第279号『さくらさく』

高校3年の時、弘前市五十石町にある叔母の家に下宿していた。 五十石町は弘前城公園の裏手に位置している。 高校までの通学路に、公園の中を横切っていくのが近道だった。 弘前城の観桜会は例年200万人以上の観光客が訪れる。 真

第278号『みんなにいい顔はできない』

例えば、幅広いユーザー層に、満足していただける車を作るにはどうしたら良いか。 理屈から言えば、機能をなるべく多くして、多数に対応すると言うことになる。 しかし、この方法は正しいとは言えない。 2、3の事例に置き換えてみる