第307号『ファンの聖地-2』
ニッチ【Niche】とは直訳すれば「隙間」や「くぼみ」のことであるが、もともとは生物学で生態ごとに生きて行くうえで、自分にとって優位なポジションを表す意である。 例えば恐竜など爬虫類が栄えていた頃、哺乳類はネズミのような
第306号『ファンの聖地-1』
「アメリカでクリスマスと同じくらい大切なイベントが明日あります。僕のオフィスに遊びに来ませんか?」M氏のオフィスはロスアンゼルスのダウンタウン、ピコにある。 誘われるまま翌日、彼のオフィスを訪ねた。 すでに数人が大型テレ
第305号『「しないこと」をもつ』
「しないこと」をもつことで身を律する。 そんなことを思いついたのはファンサイトを立ち上げる時のことであった。 会社を始めるにあたり、知人から「事業計画書を作ると良い」とアドバイスを受けた。 事業計画書という言葉は知ってい
第304号『名称』
いま、世界で権勢をふるってきた米国の老舗企業が次々と危機に至っている。 AIGは政府の管轄下に入り、GMは救済法でなんとか延命している。 AIGの正式名称は「アメリカン・インターナショナル・グループ」訳せば、「米国国際集
第303号『好奇心』
「人気ケータイ小説、筆者は瀬戸内寂聴」このタイトルが目に入った。 日経新聞のコラム「文化往来」から引用する。 ——————– 「ぱーぷる
第302号『信者』
今年、ライブで聴いたアーティストたち。 ポリス・チープトリック・忌野清志郎・シンディローパー。 それぞれに素晴らしい舞台を味わうことができた。 コンサートに行く度に思うことがある。 彼らは、どうしてこれだけの人を集めるこ
第301号『突破力』
船井総研でIT企業のコンサルタントをしている、友人の長島淳治さんが日経BP社から「IT一番戦略の実践と理論」を上梓された。 彼との交流は2年前の5月、一通のメールから始まった。 06年4月に出版したばかりの僕の著作「企業
第300号『10000時間』
福岡伸一氏は『生物と無生物のあいだ』でサントリー学芸賞に輝いた気鋭の生物学者である。 骨子の野太さとは似つかわしくない、流麗で且つ、リズム感のある文体で思わず引き込まれた。 その福岡氏のコラムを8月21日付け日経新聞夕刊
第299号『降り立つ』
ここ数年、企業がいかにして自社のファンサイトを構築するべきかを提案してきた。 その結果、つくることばかりに目を奪われていた。 構築の有り様が分れば、成り立ちがわかるはずだ。 だから、これまでの方法に加え、気になるサイトを
第298号『白い神の棲む青い森』
道が遠ければ遠いほど、悪ければ悪いほど、その目的の場所の魅力は輝きを増す。 いまから20年ほど前の夏、そんな体験をした。 西津軽郡岩崎村。 陸奥岩崎駅は青森県弘前市から秋田県能代市を結ぶ五能線にある。 各駅停車のジーゼル