第347号『100冊100升埋め作戦』

年間100冊の本を読む。 この目標を掲げ、これまで何度となく挫折している。 はじめは、勢いもあって数冊読むのだが、もともと読書そのものが苦手である。 したがって、読むのが遅く目標達成はとても無理だと諦めていた。 改めて、

第346号『ウォンツ主義』

先日取材のため、横浜大桟橋に碇泊中の世界一周大型客船、オセアニック号を見学した。 この日のイベントは、船旅を計画している人や関心を持つ人たちに、船内を公開しての説明会や申し込み受付のためのものである。 驚いたことがいくつ

第345号『成長物語』

なぜ、気付かずにいたのだろう。 ある日、アトリエの窓から外を見ると、その建物は他のどれとも違うように感じた。 しかも、それは日増しに巨大化している。 翌日も、またその翌日も気になり、眺める。 地図を持ち出し、方向を見なが

第344号『送り絵』

街は祭りに包まれていた。 日曜日、弘前の「ねぷた祭り」を観た。 幸運にもねぷたの運行コースに、友人のレストランがある。 食事を摂り、酒を飲みながら祭りを堪能した。 青森市は「ねぶた」と云い、弘前市は「ねぷた」と言う。 「

第343号 『スイッチ OFF』

2週間ほど前、キャンプに出かけた。 場所は群馬県嬬恋村、無印良品が運営しているキャンプ施設「カンパーニャ嬬恋」。 このテントサイトは日本百名山のひとつ、四阿山の山麓から連なるバラキ高原のほぼ中心に位置するバラキ湖畔にある

第342号『生き甲斐探し』

最近、定年退職の近づいた友人から再就職の相談を受けることが多い。 曲がりなりにも、会社を経営しているのだから、それなりのコネや繋がりがあるだろうと思ってのことのようだ。 組織内での調整、予算獲得のための準備、企画の作成等

第341号『壊れかけの電機髭剃り器』

電化製品の寿命がどのくらいあるものなのか知らないが、いま使っている電機髭剃り器がだいぶくたびれてきた。 ひっかかりが多く、時々チクリと痛い。 修理にも出したが、肝心の切れ味が落ちてきているのかもしれない。 この髭剃り器は

第340号『結社』

近頃、朝の勉強会、オトコのお料理会、音楽や朗読の会、週末のパーティ、ランニング教室など、友人知人たちが様々な集まりに参加していると、耳にすることが多い。 どうやら結社が流行のようだ。 そういえば、ベストセラーになった『ダ

第339号『納得のコップ』

まだほとんど履いていないランニングシューズを捨てた。 マラソン大会の出店で見つけ、衝動買いしたモノである。 その時のレースのタイムが予想以上に良かった。 浮かれた気分でぶらりと立ち寄り、店員から薦められ説得された。 シュ

第338号『時流適応』

我々は、その時々の流れに適応することでしか、生き延びることができない。 これは定理であり、しかるに普遍である。 かつて、地球上には20種類ほどの人類が住んでいた。 しかし、いま存在しているのは、我々、現人類ホモサピエンス