第797号『面白くすること』

【アイディアマシーン】 40代はじめのころ、広告制作会社に席をおいていた。 大阪に本社のある葬儀会社が東京進出するということにな り、その販促活動や広告制作をお手伝いすることになった。 余談だが、そのとき制作した広告を田

第796号『父の気分』

【仕事場の植物たち】 自宅を、住まい兼仕事場として使っている。 夜は、経理書類や食事から服の整理まで、細々とした片付 けは妻がしてくれている。 そして朝、仕事場の掃除は僕の分担である。 掃除・洗濯のたぐいは、それほど苦に

第795号『10月の満月の土曜日に』

【ゴールする稲田さん】 トライアスリートならば、誰もが一度は出てみたいと夢見る レースがある。 それは、毎年「10月の満月に一番近い土曜日」ハワイ島コナ で開催される「World Champion Ship」への出場だ。

第794号『築38年』

【木々のある中庭で】 団地の理事会のメンバーとして、しんどい思いをしながら 1年を過ごした。 そして期も変わり、ようやく理事会から開放された。 ところが、ひょんなことから長期修繕計画のメンバーとし て選ばれた。 なんてこ

第793号『判断と決断と』

【使わなかったゼッケン】 4時に目が覚め、すぐにカーテンを開ける。 やはり、雨が降っている。 しかも、地面に打ち付ける音も大きく、その強さを容易に感じ ることができる。 先週9月30日日曜日、今年最後のトライアスロンのレ

第792号『十五夜』

【うさぎの饅頭】 十五夜の月は雲に阻まれ見えなかったが、井上荒野さんの 『ベーコン』の一節を思い出した。 ”十五夜の月、つまり旧暦の八月十五日にのぼる月は、満月 とはかぎらない。 昔のひとが、八月十五日を「中秋の名月」と

第791号『凛として生きる』

【クリスティーナの世界】 女優の樹木希林さんが亡くなり、ふと、画家アンドリュー・ ワイエスの傑作『クリスティーナの世界』を思い出した。 1948年、アメリカ人画家 アンドリュー・ワイエスが31歳の とき制作した彼の代表作

第790号『営みということ』

【居酒屋の暖簾】 今年、春のことである。 神田オフィスでの打ち合わせが終わり、駅前にある三州屋に立 ち寄った。 ファンサイトは創業以来、神田に事務所を構え続けているので、 いわばホームグラウンドのような居酒屋である。 料

第789号『心のダークサイド』

【ゲームマシーン】 人は希望や理想といった、明るいポジティブな思考に劣らず、 不安・恐怖・懐疑心など、ネガティブな情念によって思考す ることも、ままある。 先日、満員電車に乗った時のことだ。  川崎あたりまでは、スムーズ

第788号『泣ける花火』

【花火「白菊」】 今年の夏、一番のイベントは「長岡まつり」大花火の観覧だった。 話には聞いていたが、実際この目で確かめてみなければ分からない ことは、ある。 昨年から長岡に本社を置く米菓メーカー、岩塚製菓様のファンサイ