第63号『花の名前』
最近気付いたのだが、家の近所の空き地に花が咲いている。 それまで、雑草がまばらに点在する空き地に、突然その植物は、2メートルはあるかと思われるひょろりとした茎に赤、白、桃色の花をつけて現われた。 気付いてから1ヶ月ちかく
第62号『流行不易』
弟の三回忌で帰省した。 東北新幹線「はやて」で上野駅から八戸まで3時間、そこから、特急「つがる」に乗り換え、弘前へ。人影もまばらな車中は陳腐だけど、そうとしか形容のしようがない石川さゆりの歌のフレーズが頭の中を駆け巡る。
第61号『妄想』
週末、海を見てきた。 波飛沫の立つ波頭と波のうねりを砂浜に座り、眺めてきた。 私が日ごろ目にする「海」と随分様子が違う。 ここには生命の母体とか、揺り籠と呼ばれている普遍的で変わらぬ価値として捉えていたあの懐かしい海があ
第60号『時間』
会社をはじめてこれまでの習慣をいくつか変えた。 例えば、ネクタイはしない。 例えば、爪と髪の毛は短くする。 例えば、朝5時に起きる。 朝、ひと仕事をするというワークスタイルにしてみた。 なんのことはない、大工や左官などの
第59号『薄羽蜻蛉』
「6月末、関東を中心に停電発生か」の記事を新聞で見た。 東京電力の原子力発電データ隠蔽・改ざん問題が波及し、いま、原子力発電16基が止まっている。 全てが暗闇に浸された街を想像してみた。 すこしワクワクし、ドキドキした。
第58号『幻想都市』
東京駅構内で偶然、一枚の幻想的な風景写真を視た。 その写真は、イギリス人写真技師フェリックス・ベアトが1865~1866年ころ撮影した愛宕山から見た江戸の街のパノラマである。(江戸開府400年イベントとして展示されていた
第57号『山中湖ロードレースニュース』
5月25日、午前9時30分、うす曇り、気温14度、微風。 ここ数ヶ月の間に数回の海外出張などもあり、ほとんど練習時間がとれない、走れない日々。 その上、3年ほど前に傷めた腰の痛みも再発するようになった。 (なんだかいきな
第56号『オリジナリティ』
ある玩具メーカーのテレビCFのお手伝いをすることになった。 玩具メーカーの製品を使用したテレビアニメをそのCFのなかに数カット挿入したいと提案した。 提案に対しての回答はアニメ使用の許諾は出さない、というものであった。
第55号『WHAT A WONDERFUL WORLD』
知人の結婚式に招かれた。 お祝い金を包むのに少し迷った。 「1万円では少ないが3万円では出しすぎだ、2万円くらいが手ごろなんだけど結婚式での偶数はまずいしな。」と 「自分は、欲望などという利己的なものに判断基準を置いてい
第54号『パラダイムシフト』
答えは常に問いの中にこそある。 例えばニュートンが万有引力を発見したのも「なぜりんごが樹から落ちるのか」という問いを設定できたからこそ、その答えを導き出すことが出来たのである。 だから、もし答えが見つからないとすれば、そ