第254回 情報デザインで社会貢献を 「共感発信プロジェクト」② よこはまチャイルドライン

121019
先週からお伝えしている神奈川県の「共感発信プロジェクト」。
いよいよ12団体のデザイナーも決まり、チラシの制作作業が始まります。
思いや立派な活動内容があっても知られていない、うまく伝えられていないため、経営の面でも広報の面でも問題を抱える
多くの団体を支援するプロジェクトの成功を祈ります。

今日ご紹介するのはNPO法人「よこはまチャイルドライン」。18歳までの子供がかける電話で、設立されてからすでに10年を経過しているNPOです。
もともと海外の途上国のこども支援を行っていた代表の徳丸さんは、ネパールでの小学校を建てる活動を通じて「意欲があれば学校はいらない」と
感じ、その後帰国して「救うのは日本なんじゃないか」と感じたことがきっかけで、この事業を始めることを決意したそうです。

ひきこもり150万人。19歳以下の自殺者は約600人。徳丸さんは「実は普通の子供こそ助けなければいけないのです」と。
子供たちを昔支えていた地域のつながりが切れたことで、親と学校の前では心配をかけないようにと「いい子」を演じている子供が、息が詰まって
その結果他者を傷つけたり、自分の殻の中にひきこもっていってしまうという話しに時代の流れを感じました。
ネット全盛のこの世の中で、電話を通じて言葉のもつ体温、息遣いといった「気持ちの襞」を伝えることの重要性をお話されていました。

現在相談員はボランティアで80名ほど。
子供に対して「ヒミツは守るよ」「名前はいわなくてもいい」「どんなことでもいっしょに考える」「切りたいときには切っていい」
という4つの約束をかかげ、ただひたすらに子供の話を聞く。
相談員の方も、子供にはもちろん名乗らず、自分が人に相談員をやっていることを言わずに活動しているそうです。

1970年代後半北ヨーロッパではじまったこの活動、今は全国150の国と地域で行われています。
運営に際してはお金をもらうわけにいかないので、企業からの寄付と公的資金で運営しているところがほとんどですが、それでも
まだまだ認知度の低い日本では、より一層の支援が求められます。

いよいよ明日はデザイナーさんと団体との顔合わせイベント。
17:30からは一般の方も参加できるフォーラムもありますので、お時間のある方はぜひ横浜までお越しください。

「共感」を呼ぶNPOクリエイティブフォーラム&交流会@神奈川県民センター(横浜駅徒歩5分)
時間:17:30~19:40
参加申込:https://www.facebook.com/events/146739582138093/

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