第251回「フタバから遠く離れて」②「被災者無料鑑賞制度」

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先日お伝えした、福島県双葉町民の避難生活を描いたドキュメンタリー映画「フタバから遠く離れて」の上映も、いよいよ来月13日に迫ってきました。
「福島第一原発事件」発生後から昨年の秋まで、埼玉の廃校に町ごと避難した約1400人の町民を淡々と描いたこの映画、音楽を担当された坂本龍一さんは「映画を観て双葉の人たちに感情移入して何度か泣いた。日本の原子力政策を変えたい」とコメントしたそうです。

13日の公開初日、テレビでも何度もお顔を拝見している双葉町の井戸川町長がお見えになるほか、ほぼ日替わりでゲストが登場、上映後に監督とトークセッションを行うとのことで、できれば全部参加したいくらいですが、そんな中この映画を被災者の方が無料鑑賞できる、という制度が発表されました。

試写会で見た映画では、淡々と昨年の春から秋まで、双葉町の皆さんが高校での共同生活を送る姿が描かれます。当初1400人いた住民の方が、故郷を捨てさせられ、段々と散っていくように減っていき、現在は200名ほどの方が残られているその映像は、とても重いものを私の胸に残しました。

この映画を被災地の方はどう受け止めるのだろうか。
自分たちが昨年経験した、想像できない環境を思い出す映像を果たして見たいと思うのだろうか。
私には正直分かりません。
ただ、それをあえて決断した監督の思いを、周りにいる私達が賛同し、世の中にこの「事件」が全く終わっていないことを知ってもらう意味で動くことが重要なのではないか、そう思っています。

もしかすると私達が参加させて頂く21日(日)もお見えになるかもしれない。
特に福島の方々がお見えになったら、どういうことを話せばいいのだろうか、と考えますが、直接的な被害を受けていない私達が、現状に対して、これからに対してどう考えているかということ、そして同じことを被災地の方も含めなるべく多くの人に発言してもらうようなきっかけ作りができればと思っています。 お時間のある方はぜひお越しください。お待ちしています。

●映画「フタバから遠く離れて」公式サイト
 http://nuclearnation.jp
●【イベント】10/21(日)上映会&舩橋淳監督を囲んでトークセッション
http://www.facebook.com/events/441365515905487/

船橋監督との打ち合わせで。
船橋監督との打ち合わせで。

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