第118回 食わず嫌い

「ねじれ」
「ねじれ」

この年になっていうのもなんですが、世間を知れば知るほどすごい人ばかり。仕事に限らず趣味であれ何であれ。しかしそれはあくまで自分のフィルターを通して見た客観評価ですね。
当の本人の理想はもっと高いところにある場合はどうでしょうか。

その「客観評価と理想のハザマ」を埋めようとする気持ちが実はエネルギーになっているのかな、と感じるときがあります。

先日、以前買ったまま読まなかった本を手に取りました。
「ウェブ進化論」などの著作で有名な梅田望夫氏が同じく2006年に出版した「シリコンバレー精神 グーグルを生むビジネス風土」です。
ウェブ進化論を読んだのは2006年だったと思うのですが、家に置きっぱなしの本が同じ著者の作品だと先日読み始めて気がついたような始末です。

読んでみると2006年に買い、中をちらりと見た程度でそのまま置き去りにしていたのに、今読むと驚くほどに面白い。内容は氏の在住しているシリコンバレーを中心に始まった1998年~2000年くらいのネットバブルの活況を検証した本で、情報としては「昔」なのですが、ポイントはそこではなく買った当時に比べて自分がどう変わったのかを考えてみたわけです。
自分の感想を簡単にいえば、リアリティをもって内容のイメージができるということでしょうか。

今の仕事においては、自分に残された時間をどう活かすか、効率をどこまで上げていけるかということに神経を使っており、その分他のことに対して意識もモチベーションもおろそかになりがちですが、プロとしてこの仕事を生業とする以上、苦手であろうとなかろうと、それを「食わず嫌い」せずに取り込んでいくことで、知らず知らずに自分の能力を上げるというケースもあるのだ、そんなことを思いました。
出発は遅い分食わず嫌いは禁物。だからこそいやいやでも勉強せざるを得ない。でもその必死さを皆さん期待してくれている、そんなふうにポジティブに考え、今日もいろいろと挑戦したいと思います。

P.S 私がライターとしてお手伝いさせて頂いている「次代の会」。”今の経営者と未来の経営者が集う”をコンセプトに活動をしている組織で、いろいろな経営者の方とお会いできます。今回は元日本IBMの副社長であり、日本のパソコンの国際化を進めたDOS/Vというソフトウエアの開発者 丸山力(つとむ)東京大学大学院教授にインタビューさせて頂いています。興味のある方はぜひ読んでみてください。

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