第60回 ピンで立つ

070601

人がある一つのまとまり、またはつながりの中にいる場合、人間の行動や意識に対してどんな変化が起きるのでしょうか。

仲間であったり恋人であったり家族であったり仕事であったり。

やはり動物である以上は群れをつくり、その単位の中でどう生きていくか、どう環境などの変化に対して対応していくのかを考えるのだと思います。
また、それはあるカタマリ、例えば組織の単位であったとしてもそのカタマリ同士で繋がったり、いろいろな変化に対して対応していくのかを考えます。

そのさまはまさしくアメーバのような細胞同士が繋がって増殖していくイメージだと考えると、IT業界を代表する企業「サイバーエージェント」の「アメーバ」というネーミングコンセプト、イメージつくりはさすがだなあ、と思います。

そんな中で私があえて意識しているのは、「ピンで立つ」ことです。

チームであってもそのチームが他のチームと繋がっていく為にはそれなりの価値がなければならず、そこにお互いの相乗効果を生む可能性があるのだと思うのです。

ではそのチーム、そのチームを形成するもっと小さな一人を自分と仮定したときに、その自分が「ピンで立つ」ことができたほうが、またそれだけの価値があればチームの力にもなり、結果他のチームと繋がった際にさらに大きな価値を生むという極めて稚拙で当たり前の事実からです。

では「ピンで立てる」人間がそろっていさえすれば最強なのか、ベストなのか、というとそこまで話は単純でないところが本当におもしろいものです。

お金の力で有名選手を集めに集めたチームや組織が必ず常勝集団か、というとそうでもなかったりはよくあること。また常勝であってもそれは楽しいそうではなかったり、なぜか周囲の評価が高くなかったりということも感じます。

ビジネスでは「勝つ」という感覚が当然重視されますが、勝ち負けだけで生きていけるほど私はタフにできていないようです。私はそれぞれのメンバーが個性的で一人一人が「ピンで立つこと」ができ、なおかつ気持ちのよいまとまりをもって何か大きな意味でのカラーを醸成する、そんなチームが理想です。
それは仕事であってもプライベートであっても同じ感覚です。

「ピンで立つ」と「チーム」は一見矛盾しているように見えるけど、そんな空気や匂いを感じるようなつながりがこれからどんどんできたらいいな、と思います。

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