第336回 体質

うちはテレビを繋いでおらず、ほぼ一切の情報をネットから得ているので、外に行った時くらいしかテレビを見ないためなのですが、 いかにインターネット普及前、あらかじめ作られた筋書き通りに生きてきたのか、そのあまりの情報格差に恐ろしさすら覚えます。

フェイスブックでは、私はイデオロギーに関係なく、今日本や世界の流れについて人々が考えていることを発言してもらうように心がけています。
そのやりとりがネット上で成立していること、各々が何を考えているかを公開して話してもらうこと、そしてさらに大事なのはそれが、日々全くそんなことを考えていない第三者の目に触れることで、見た人が何かを考えてもらうきっかけになってほしいと常に考えながら発信しています。

ただ事実として、現在安倍内閣が進めている対外的な政策は、まさにアメリカ、イスラエルはじめ欧米諸国に追従するものです。憲法を変えて武器を輸出し、自衛隊が海外に行き戦えるようにする、それが西側先進国のスタンダードであり、 ようやく成熟した国になれるのだ、という理屈を、彼を支持する人は本気で考えています。

しかしその他を見れば、普通の国ってここまで酷かったっけ?という疑問が払拭できません。

福祉に使うといっていた消費税はどこに使われているのか、さらに経済指標は悪化の一途なのに2017年には10%になる。
原発の訴訟問題もままならず、避難者は放置。誰も責任を負っていないのに再稼働の議論が当たり前のように噴出している。
そんななか汚染水を処理するアルプスは壊れまくり、地下水は海に放出しまくり、甲状腺がんの患者が急増。
作業員も被曝量超過でベテランがどんどん減り、素人が増えていることから事故も多発。先日も作業員が転落死しましたね。
福井の高速増殖炉「もんじゅ」は1日5,000万の血税を使いながら1キロワットも発電せず、7,000カ所もの点検漏れが見つかった。
自民党の国会議員43名は、自分で自分にウン百万、ウン千万の「寄付」を自分で自分にして溜め込んでいる。

私が上げたのは氷山の一角どこではない、皆が知っているただの「事実」です。
腑に落ちない、あまりに不可解なことが多すぎませんか?
しかし海外在住の日本人の方から見れば、ネットの情報でも日本語だけ見ている日本人は選択を誤っているとも言います。

何が正しいのか、それを考えない、向き合わない「体質」を、私達は戦後70年かけて培ってきました。
アメリカの占領政策がそうだったとはいえ、ここまで従順に、またはバランスが悪くとも戦後日本の歩き方に異を唱えず生きてきたことには、おそらくアメリカの政府高官ですらビックリしているんじゃないでしょうか。

しかし、311をきっかけに、私達の生活はいつ何時急変するか分からないことを学びました。
また、いかにマスメディアの情報が、恣意的に作られ一方的に流されているか、そのウソも学びました。
その結果、何をどう考え、どう行動するのかをハッキリと見極めることができるようになりつつあります。

これからさらにバランスは悪く、腑に落ちないことがどんどん出てくるでしょう。
「普通の国」になる過程が本当に必要なのかどうか、考えるには時遅し的の感が否めなくもありませんが、あくまでも今までの日本がどうだったのか、そしていまの日本はどうなのか、さらにこれからの日本がどうなっていくべきなのか、を多くの人が考え語り合うことをしないと、いずれにしても後悔することになると思います。

その後悔は「子孫となる人達に負の遺産を押し付けたままこの世を去る」という後悔です。
私は子供がいませんが、それだけはイヤなので、結局このままいくしかないようです。
まずは向き合うことから。一緒に向き合ってくれる人を私は常に待っています。

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