旬のエッセンス

2021年03月18日第26回『チームワークで先祖供養を』

 

先週は、父の7回忌法要があり実家へ帰省しました。

お正月の帰省時に、コロナ渦の事も考慮し執り行うべきか?延期にするか?はお坊さんと相談しつつ、ギリギリまで悩みました。

感染状況も落ち着いてきたので、近親者のみでひっそりと執り行う事にしました。

それぞれ仕事をしていえる都合で命日に近い休日を選びました。

母も今年で81歳。足腰は弱ってきたものの見た目は元気です。

料理の腕もまだまだ現役。

7回忌の事は、かれこれ数年前から母から帰省の度に何度も話題になり「13回忌まで元気でいる保証もないし7回忌だけはしっかりやりたい」と。

昔から先祖供養に熱心でしたし、母が元気なうちに色々引き継ぎしておきたい事もあるので、私は準備の手伝いも兼ね余裕持った帰省をしました。

札幌から実家のある松前までは電車(帰りは飛行機でしたが)、車移動で約7時間かかります。

帰るだけでも1日費やすのでプチトリップ気分で函館へ途中下車し、ちょっと友人にあってリフレッシュさせてから帰るのがここ数年のスタイルとなりました。

実家には大きなスーパーもありません。

帰省する時は親戚から車を借りて母を助手席に乗せ1日買い出しへと出掛けます。

コロナ渦で1年過ごし遠出して観光する事も無くなったので、いい機会だと思い日帰り温泉にも行って来ました。

一人実家暮らしで仏様を守っている母は、この時ばかりとお喋りに花を咲かせてもう止まりません(笑)車内でもマスクをしつつ恒例で出てくるのは、亡くなった名物祖母の話題です。

帰る度同じ話題にはなりますけど、「うんうん。んだね。小さな私でも感じてたんですもの。母は気苦労が絶えなかったのだろうと」色々と思う事はあっても、今回の7回忌法要は母が主導で動ける最後だと思い、帰省前に姉達との電話のやり取りでも「とにかく母さんの意思を尊重してしっかり法事を終えようよ」という流れでチームを作りました。

前乗りの私と長女の姉は準備チーム。当日入りの姉達は後片付けチーム。忘れちゃいけない孫チーム。これが世代交代なのね。っていう位役に立ってくれます。

中でも初孫にあたる長女梨花(29歳)は、母の事を案じてくれ非常に頼りになります。

今では身内の中では、一番母に近い存在となり誕生した時は、家族総出でお祭り騒ぎでしたから、時の経過を感じます。

食事後の後片付けは、孫一同(夫も一緒に)に、ひ孫も揃って茶碗拭きをしてくれるので、お手伝いをする躾が身についていてさすが高橋家のひ孫だね。と思います。

私達の幼少時代だって負けてませんから(笑)4人姉妹本当に家の手伝いをしました。

札幌の友人から「え?法要の料理は仕出しじゃないの?」

そうなのよ…ぜ~んぶ手作りです。

ご近所さんや遠い親戚を招いての法要時は、田舎特有のお手伝いさん的な人が法要料理を仕込みに来てくれたり、今の時代は仕出し屋さんへお願いする習慣もあるとか。

今回は身内だけですので、20名位の田舎の法事の料理を母が主導し作る事にしました。

だって手作りが一番おいしい!と声を大にして言いたいです。

そして父だって母の手料理が大好きでしたし、母の味付けに叶う料理は今の所はないのです。

父が生前言ってました。

「全部母さん作ってやるから、娘4人もいるのに誰も作り方知らねえで駄目だな」

その通リ!(笑)

「でもね、父さん。母さんの作る料理が食べたいのよ。私らも」法要のお手伝いで帰るのを口実に、毎日のご飯が楽しみでたまらない私。

札幌を出る時も電話で「母さん今夜のご飯何?」と十分過ぎる大人になった私が尋ねちゃうんです。未だに末っ子性分なんです。

「何もねえけど適当にあるで」その適当が札幌暮らしでは口に出来ないご馳走なのです。

今更ですが、母の田舎料理を孫の代まで受け継げるように「高橋家の田舎料理集」を作る計画をスタートさせました。

母もいつまでも元気とは限らないのですもの。1年と言ってられないな。というのが本心です。

今回の田舎の法事料理も、なかなかの興味深く滋味深い美味しさです。

主に食べるご馳走は、けんちん汁、豆腐汁(豆腐の餡かけ汁です。とても美味しいです)温素麺(薬味には春に獲れた海苔で母が打った焼き海苔を散らします)茶まま(多分茶飯が正式名称)これが絶品でして是非レシピ化して皆さんにも作ってもらいたくて、しっかりとコツを教わってきました。

上の4品は、法事に際してご近所さんに配って食べてもらう田舎の習慣があります。

今回は、身内だけで執り行うひっそりとした法事の予定でしたが何処から情報が漏れたのか?(噂は光より早いかも)

母と買い出しで留守中にも、仏壇のお供え物が方々から届いていてびっくりしました。

ご馳走は、家族の分以外にも、ご近所さんへ配る分も一緒に拵えたので、この鍋どこにあったの?というような大きな鍋が登場し、台所に設置している我が家の薪ストーブが大活躍です。

その他にも茶碗蒸し、漬け物、新作のタコの飯寿司、お刺身が並びました。

家族だけでしめやかに…執り行う。と言っても総勢20名。

前日の夜に「法要でコロナ感染確認」とニュースで報じされたので一同唖然。とにかく気をつけてやろうね。

「父さんご先祖様無事に終わらせて下さい」と仏壇に手を合わせました。

法事の当日、後発体の姉達が帰宅しました。

去年のお正月以来の再会です。みんな家でもマスク着用での再会でしたが「しばらくだね~元気だった?」普段はそんなに気にも留めない言葉のチャッチボールですが1年無事でいられた事。法事の席で元気に会えた事。深い深い意味が込められている気がして、内心グッときちゃった末娘の私です。

当日の準備作業も全員マスク姿で近況報告しながら、手を動かし時には大笑いする。

「母さんこれどごにあるの?」

「母さん次は何やればいいの?」

母さんと呼ばれて反応し指示する陣頭指官の母は、きっと頭の中はパニックで無かっただろうか?

お坊さんがやって来て、法要が始まりました。

お坊さんもマスク姿でお経を唱えてくれます。息苦しく暑かったでしょう仏壇の横には、しっかりと除菌スプレーと除菌の手拭きを母が用意してあってあ~2021年の思い出だわね~。こんな日々があったね。

マスクをせずに思い出話で盛り上がる日が来る日を楽しみに待ちたいと思います。

ご先祖様の供養の為に、それぞれの持ち場をしっかりとこなしたチームプレー。

父が亡くなった時にも、同じように一丸となったのを思い出しました。

お経を唱えてる最中に父の遺影を見て「いや~父さんみんな集まって嬉しいべ?」人が集まるのが大好きな父でしたから、法要のあとのご飯は仏壇のある部屋で、テーブルを並べ黙食を目標に食事をしました。

あんなに大変な準備だったのに、食べるのはあっという間。

母の美味しい田舎料理。母が元気なうちに教わってレシピ集を孫達にバトンタッチしなくっちゃ。大人気昆布巻きも教わってきました。

札幌に戻り母に電話をしました。

「母さん疲れたっしょ?」

「んだ。腕も上がらねえし、腰も痛くてよちよち歩きしてるで」

でしょうね。私でさえ抜け殻のように、縦の物も横にしたくない数日ですから。

次は13回忌。6年後はどうなってるか?今はまだ想像つきませんが母が元気でいてくれる事を願います。

そしたらまた陣頭指揮官は母ですから。

足腰動かなくても、味覚さえしっかりしてれば、他は、何とかなるっしょ。

ご仏前の前で記念に集合写真を撮りました。

マスク姿で1枚。外して1枚。これも良い思い出です。

 

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執筆者

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高橋 やすこ

イタリアおもてなし家庭料理、ベジフルマイスター。
北海道松前町出身。
ネット販売ショップ『メルカートオッティモ』を展開。
農と食の2本柱で、イタリア料理全般のレシピ提案、メニュー開発、企業外部講師、ワインと食をテーマにした商品開発。

Mercato Ottimo
http://www.mercatoottimo.com/

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